友人の命日・一周忌は何をする?お供えの選び方や気持ちの伝え方をご紹介

友人の命日・一周忌は何をする?お供えの選び方や気持ちの伝え方をご紹介

大切な友人の命日や一周忌に何をしますか?故人のために、何をしてあげたいですか?仏壇に手を合わせる。お墓参りにいく。故人との思い出の場所を訪れる。それぞれの過ごし方があります。

節目に執りおこなわれる法要は、近年では近親者のみの行事とされてきたことから、「友人を偲ぶ機会」はわたしたちの身近に存在してきませんでした。

故人のために何かアクションしたいという気持ちがあっても、特に故人が若くして亡くなった場合などは、遺族の気持ちを考えると躊躇してしまい、結局何もできなかった、という経験を持つ人もいることでしょう。

では、どのようなことに気をつければ、悲しみに沈んだ遺族を思いやり、偲ぶことができるのでしょうか。

命日とは

命日とは、故人が亡くなった日のことで 祥月命日(しょうつきめいにち) と呼ばれることもあります。一方、毎月やってくる故人が亡くなった日と同じ日にちが 月命日 です。つまり、 命日は1年に1回、月命日は毎月1回 ということになります。

命日には一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、三十三回忌と追善法要や年忌法要を行います。法要では近親者が集い、お寺や墓前で読経をしてもらった後、食事をとる形式が一般的です。一般的には三十三回忌を年忌の最後である「弔い上げ」とすることが多いですが、ここまで熱心に先祖供養をするご家庭は少なくなってきました。

祈りを捧げているお坊さん

友人の命日・一周忌に何をする?

一周忌法要に参列する

一般的に、一周忌法要に招かれるのは、親族やごく親しい仲であった人物です。遺族から一周忌法要の案内が届いたら、なるべく早く返事をしましょう。

一方で、 法要に招かれていないが、弔意を伝えたい ということもあるでしょう。一周忌法要の頃は、友人が弔問するにはよいタイミングです。故人が亡くなってから一定の時間が経っているため、遺族側にもある程度の余裕ができており、友人の弔問を受け入れやすいといえます。

とはいえ、招かれてもいないのに、いきなり参列すると遺族も驚いてしまいます。そのような事態を避けるためには、 事前に一周忌に参列したい旨を遺族に伝える ことが大切です。

遺族の方では、法要後の会食の準備などの段取りをしています。もし、受け入れる体制が整わないなどの事情で、別の日に弔問を希望された場合は、遺族の意向に従いましょう。

法要に参列する際、お供え物や花は、必ずしも必要ではありませんが、選び方や送り方のマナーがあります。弔問を受ける遺族に不快な思いをさせることのないよう、確認しておきましょう。

お供え物をおくる

遺族にお供え物をおくる場合、消えものを選ぶことがポイントです。食べられるものやお線香、ろうそくなど、 消費できるもの を中心に選んでお送りしましょう。

一方で、ずっと手元に残るものの良さもあります。しかし、手を合わせに訪れる人が多かったり、多くの贈り物が届いたりした場合、遺族が保管や処分に困ってしまいます。故人が好きだったものや、遺族に迷惑がかからないものを意識して選びましょう。

お供え物の金額相場としては、 3,000円~5,000円程度 が一般的です。高すぎても遺族に気を遣わせてしまうので注意しましょう。

一周忌法要に合わせてお供え物をおくる場合は、遅くとも、法要の前日までに自宅や法要の会場に送付しておくのがマナーです。当日、持参する場合は、勝手に仏壇や祭壇に飾るのではなく、遺族にあいさつをして手渡します。

供養用品一式

花をおくる

命日におくるお花は、 淡い色で日持ちするもの が好まれます。白、黄色、青、紫、いずれも淡い色が定番です。和花であれば菊、リンドウ、シャクヤク、洋花であればユリ、カーネーション、ストックなどが人気です。

故人の好みや思い出の花がある場合は、形式にとらわれず、その花をおくるとよいでしょう。その際、一筆メッセージを添えて「なぜこの花を贈ったのか」について説明を加えることで誤解をまねくことを防ぎ、故人を想う心が遺族にも伝わります。飾る手間が省けるため、アレンジメントを選ぶのが無難です。

お悔やみの手紙を送る

法要の案内状が届いたら、できる限り参列することがマナーですが、遠方に住んでいる場合や、やむを得ない事情で欠席する場合は、数日以内に返信はがきを送るか、電話にて欠席することを伝えたあとに、手紙を送ります。

たとえ親しい間柄であっても、礼儀をわきまえた言い回しをしましょう。

手紙の内容のポイント

  • 書き出しに時候のあいさつは不要
  • 一周忌の法要に招待してくれたことへのお礼
  • お悔やみの言葉と、法要に参列できない旨
  • 生前の故人との思い出話
  • 故人へのご冥福の言葉と、遺族の体を気遣う言葉

注意すべきポイントは、「再」「重」「追って」などの重ね言葉や、死を連想させるような言葉・数字は、忌み言葉となり不適切ですので、お悔やみの手紙には書かないようにします。

ハガキではなく、白無地の用紙に、一重の白封筒を使用するのが一般的です。二重封筒は「不幸が重なる」ことを連想させるため、避けます。色や絵柄がついている用紙や封筒は、弔事には不向きです。

また、自発的にお悔やみの手紙を送りたい場合も、上記のマナーを参考にしてください。一周忌を期に友人の墓参りを考えていて、遺族の連絡先がわかる場合は、最後に「手紙が着いた頃にお電話させていただきます」と一言添え、後日電話を入れます。連絡先を知らない場合は、遺族が気軽に連絡をとれるように、自分の電話番号を記載しておくと親切です。

香典は送った方がいい?

一周忌の法要に呼ばれてはいないものの、香典だけでも送った方が良いのではないかとお考えの方もいらっしゃるかと思います。

間柄にもよるため一概には言えませんが、ご自身が故人の友人の立場である場合は基本的に香典を送る(郵送する)必要はありません。

特に葬儀に参列することができている場合、そこでお香典を渡していますので十分に弔意を示せていると考えます。

友人の墓参りに行く場合

遺族に事前連絡をする

初めて友人の墓参りをするときは、事前に遺族に連絡するのがマナーです。墓を管理している遺族からすれば、知らない人が墓参りをしていると、不審に思うでしょう。

一度許可をいただければ、その後の事前連絡を行う必要はありません。電話で確認するか、できれば弔問するのがよいでしょう。

弔問とは、遺族のお宅へ訪問し、お悔やみの意を伝えることです。昨今の事情をうけて、「弔問をご遠慮しています」というお宅も少なくありません。ですから一度、電話連絡をして弔問してもよいか確認すると、印象がよくなります。

お墓の場所を聞く

弔問の際は、いきなりお墓の場所を聞くのではなく、まずは遺族とコミュニケーションを図りましょう。自分と故人の関係性や思い出などを話し、故人を思う気持ちを伝えます。友人からの話をきいた遺族は、故人について知らなかった別の一面を伝えられることで、嬉しく感じることでしょう。

お互いに故人への想いが確認できたところで「お墓参りをさせていただきたい」と伝えます。許可をいただけたら、自然な流れでお墓の場所を聞くことができます。

お墓参りを避けるべきタイミング

友人のお墓参りに行くタイミングは、四十九日以降にするべきと考えられています。一般的に、お墓へ遺骨を安置する納骨は四十九日法要に行われます。そのため、四十九日より以前にお墓に行っても、納骨されていないということになります。

四十九日法要までは、複数回の法要やそのための事前準備などがあり、遺族は悲しみの中でも慌ただしくしています。この時期の親族は、精神的にも時間的にも余裕をもつことがむずかしいということを考慮して、遠慮しましょう。

四十九日以降で避けるべきタイミングは、初盆(新盆)です。
初盆(新盆)は、故人が亡くなって初めて迎えるお盆のことです。このときも同様に、遺族は、初盆の準備でとても忙しくしています。

お墓参りの服装

お墓参りの服装には決まったマナーはありませんが、色合いやデザインが派手な服、露出が多い服は避けます。偶然、墓参りにきた親族と墓前で顔を合わせるかもしれないので、印象が悪くならない服装にしましょう。
また、墓地がアクセスしやすい場所にあるとは限りません。ヒールや歩きにくい靴は避けましょう。

友人の命日や一周忌の新しい過ごし方

昨今、身内だけの小規模なお葬式が増え、故人の友人のお別れの機会が少なくなっています。何かしたいけど何もできないという状況が生じたり、訃報には接したものの、お葬式に参列できず全く実感が持てない方がいることも事実です。そこで、友人主体で故人を偲ぶという命日の過ごし方をご紹介します。

弊社が運営している葬想式を使うことで距離と時間を越えて故人を偲ぶ機会を無料でお作りいただくことができます。

葬想式は招待制の追悼サイトを簡単に作れる無料サービスです。招待された人々がサイトに集い、思い出の写真やメッセージを投稿できます。公開期間中(3日間)はいつでも、どこからでもサイトにアクセス可能で他の参加者の写真やメッセージも見ることができます。参加人数、投稿写真枚数、メッセージの数は無制限、無料でご利用いただけます。

本サービスは誰かが開式者として場を立ち上げなくては始まりません。「私がやってもいいのかな?」という戸惑いはあるかもしれませんが、この機会に救われる共通の友人がいるかもしれません。

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みんなで故人様に思いを馳せ、思い出を振り返り、メッセージを綴るという時間を命日という節目にお過ごしいただくというのはいかがでしょうか?葬想式は命日の慣習を代替するものではなく、命日や一周忌が担ってきた役割の一部を補完する仕組みです。

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最後までお付き合いいただきありがとうございました。
本記事が少しでも皆様のお役に立てましたら冥利に尽きます。

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前田 陽汰
前田 陽汰
株式会社むじょう 代表
2000年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部オーラルヒストリーゼミ所属。葬送習俗の変化に関する研究を行う。研究内容が評価され2021年度SFC STUDENT AWARDを受賞。2020年5月に株式会社むじょうを設立し、距離と時間を越えて故人を偲ぶオンライン追悼サービス「葬想式」、亡き母へ贈る父の日のメッセージ展示イベント「死んだ母の日展、棺桶に入り自身の生を見つめ直す体験イベント「棺桶写真館」などの企画・運営を行っている。