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夜伽見舞いの基本マナー|金額相場や渡すタイミングまで完全ガイド

夜伽見舞いの基本マナー|金額相場や渡すタイミングまで完全ガイド

『夜伽見舞い』という言葉を耳にしたものの、その内容については詳しく知らないという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

夜伽見舞いとは、夜を徹して故人の側で過ごす遺族を気遣い、食べ物や金品を差し入れる風習のこと をいいます。

本記事では、夜伽見舞いとはどのようなものであるかや、食べ物や現金を渡す際のポイントについてそれぞれ解説しています。

さらに、夜伽見舞いを渡す際の挨拶についても紹介していますので、夜伽見舞いについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

夜伽見舞いの基本

夜伽見舞いは、通夜の場で遺族を労うために渡されるもの です。

食べ物や金品を差し入れることで、故人を見守る遺族の負担を軽減し、心を寄せる意味があります。
地域によって呼び方や風習に違いがあることや、香典とは異なるものであることを理解しておきましょう。

ここでは、夜伽見舞いの意味や地域差、香典との違いについて解説します。

夜伽見舞いとは何か

夜伽見舞いとは、遺族らが故人のそばで夜を過ごす「夜伽」を行う際に、知人や友人などの弔問客が遺族を気遣い、食べ物や金品を差し入れる風習 です。

遺族らがろうそくや線香の火を守りながら故人とともに夜を過ごす間、「夜食の心配をせずにいられるように」との心遣いから持参する品物です。

食べ物を選ぶ際には、手軽に食べられるものや日持ちのするもの、小分けになっているものを選ぶと良いとされています。

なお、近年では食べ物の代わりに現金を渡すケースが増えています。現金を渡す場合は、のし袋に包み、表書きを「御伽見舞」や「夜伽見舞い」とすることが一般的です。

白黒 お花

地域による特徴や呼び方の違い

夜伽見舞いは地域によって特徴や呼び方が異なります。

例えば、愛知県や岐阜県、三重県などの東海地方では 「お淋し見舞い」 と呼ばれ、通夜の夜に遺族が淋しい思いをしないようにとの気遣いから、軽食を差し入れる風習があります。

また、関東地方などでは 「通夜見舞い」 と呼ばれる風習があります。通夜見舞いは、お淋し見舞いと同様、遺族に対する見舞いという意味のほかに、故人が療養・入院中に本来渡すはずだった見舞いの品物や金銭を渡すという意味もあります。

しかし、地域によって風習は少しずつ異なり、同じ県内でも異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

香典との違い

夜伽見舞いは、遺族を労うことを目的としており、通夜の際に渡すものです。一方、香典は葬儀で渡され、主に葬儀費用の負担を軽くすることを目的としています。
よって、夜伽見舞いは香典とは別の形で弔意を示すものです。

また、香典は葬儀後の香典返しが必要になることが多いですが、夜伽見舞いは基本的にお返しの必要はないとされています。ポイントは、「香典とは別のものの意味で出す」ということです。
香典と混同されないよう、「夜伽見舞いです」と一言付け加えると良いでしょう。

夜伽見舞いで食べ物を渡す場合

夜伽見舞いには食べ物や現金を持参しますが、食べ物を渡す場合、どのようなものが適しているのでしょうか。ここでは、おすすめの軽食や気をつけるべきポイントについて説明していきます。

おすすめの軽食

夜伽見舞いには、故人に夜通しで付き添う遺族が気軽に口に入れられるものが相応しい とされています。
特に おにぎり などは手軽で食べやすく、おすすめです。

ただし、軽食を夜伽見舞いに持っていく場合、遺族側ですでに軽食を用意している場合もあるため、あらかじめ確認して調整することが重要です。

費用の目安は特に決まっていませんが、一般的に1,000円から5,000円程度の範囲で選ばれることが多い といわれています。

おにぎり

菓子類の選び方

夜伽見舞いで渡す菓子類は、賞味期限が長いものや個包装になっているものが好まれます。
これにより、余った場合にも遺族が簡単に持ち帰ることができるようになります。
具体的には、饅頭やクッキー、せんべい が挙げられます。

また、重さや大きさも適度なものを選ぶと、受け取る側の負担を軽減でき、さらに配慮が感じられます。

せんべい

配慮すべきポイント

夜伽見舞いに食べ物を渡す際、いくつか配慮すべきポイントがあります。

まず、食べ物の選び方に気をつける必要があります。肉や魚など、殺生を連想させるものや、生ものは避けるべき とされています。

さらに、刺身やケーキなど、日持ちしないものや切り分ける必要があるものも不向き です。

基本的には、遺族が無理なく受け取れる量を考慮することが大切 です。適切な量を心掛けることで、遺族に余計な負担をかけることなく、気遣いを示すことができます。

夜伽見舞いで現金を渡す場合

夜伽見舞いにおいて、現金を渡すことも一つの方法です。では、夜伽見舞いで現金を渡す場合、金額の相場はいくらなのでしょうか。
また、のし袋には何と書けばよいのでしょうか。

ここでは、現金を渡す場合に知っておくべき点を解説します。

金額の相場

夜伽見舞いとして渡す現金の相場は、1,000円から3,000円程度が一般的 です。
あまり金額が多いと、遺族に負担を感じさせてしまうこともあるため、適切な範囲内で渡すことが大切です。

金額については、あらかじめ家族や親戚との調整を行い、無理のない範囲での金額設定を心がけましょう。

なお、現金を渡す場合は、香典とは別に準備する必要があるため、注意が必要です。

のし袋の選び方と書き方

夜伽見舞いを渡す際には、適切なのし袋を使い、表書きや名前を正しく書くことが重要です。

現金を包む際は、白黒の結びきりの水引がついたのし袋を選びます。

のし袋には、表書きと送り主の名前を書くことが一般的です。表書きには「御伽見舞い」または「夜伽見舞い」と書き、送り主の名前はフルネームで記入します。もし連名で送る場合は、「〇〇一同」と書きます。

中包みには金額を記入します。金額は漢数字で書くことが一般的ですが、近年では算用数字で記載できる欄が設けられていることもあります。

裏側には自分の名前と住所を記入しておくと良いでしょう。

のし袋

夜伽見舞いを渡すタイミング

夜伽見舞いを渡すタイミングは、一般的にお通夜が始まる前が最適ですが、終了後でも問題ありません。

「お通夜の前だと忙しそうだけれど大丈夫なのか」と躊躇する方もいるかもしれませんが、実際には、お通夜の最中よりも始まる前のほうが遺族も比較的落ち着いているため、先に渡しておくほうがおすすめ です。

また、午後8時以降の遅い時間帯に訪問することは避けるべき です。夜遅くの訪問で遺族に負担をかけないように配慮しましょう。

通夜見舞いを渡すときの基本的な挨拶

夜伽見舞いを渡す際には、丁寧な言葉を添えることが大切です。

両手で、香典袋を相手の方に向けて渡し、「この度はお悔やみ申し上げます。心ばかりですが、どうぞお受け取り下さい。」や、「突然のことで驚いております。少しですが、皆さまでお召し上がりください。」 などと一言添えると、より丁寧な印象を与えることができます。

また、遺族は他の弔問客への対応で忙しいことが多いため、長く話し込むことは避け、簡潔に言葉を伝えることが大切です。

まとめ

夜伽見舞いとはどのようなものであるかや、食べ物や現金を渡す際のポイント、さらに夜伽見舞いを渡す際の挨拶などについて解説してきました。
夜伽見舞いは、通夜の場で遺族を気遣うための風習であり、食べ物や現金を渡して気遣いを示します。地域によって呼び方や渡すものに違いがあるため、事前に確認することが大切です。

本記事がお役に立てましたら幸いです。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。
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