【台湾の葬式】ダンスを踊る?マナーや葬儀の流れについて解説

台湾のお葬式は、 日本とは大きく異なる独特の文化と伝統 に彩られています。
長期間にわたる儀式、賑やかな雰囲気、そして独自の作法など、その特徴は多岐にわたります。
この記事では、台湾のお葬式の流れや特徴、マナーについて詳しく解説します。
お葬式文化を通じて、お隣台湾の奥深い魅力をより一層知ることができるでしょう。
台湾のお葬式に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
台湾のお葬式の流れ
台湾のお葬式の大きな特徴は、亡くなってから告別式までの日数が長いことです。
そこで、死亡が確認されてから、納骨されるまでの流れをご紹介します。
- 死亡診断書の発行
- 葬儀の準備
- 読経
- 告別式
- 火葬・納骨
順番に解説します。
死亡診断書の発行
台湾でのお葬式の最初のステップは、死亡診断書の発行です。
通常、病院や診療所の医師が発行します。
死亡診断書には死因や死亡時刻が記載され、その後の法的手続きに不可欠です。
家族は診断書を取得後、30日以内に戸籍所で死亡登録を行う必要があります。
近年では、内政部戸政司のオンラインシステムを利用して、24時間365日申請が可能になりました。
ただし、オンライン申請には自然人証明書の所持など、いくつかの条件があります。
死亡診断書は、葬儀の準備や、健康保険の脱退、生命保険の請求など、関連する手続きにも必要となるため、複数のコピーを取得しておくことをおすすめします。
葬儀の準備
死亡後すぐに葬儀の準備が始まります。
準備には、葬儀社の選定、日程と場所の決定、遺体の処置、棺の選択、祭壇の設置などが含まれます。
葬儀社を選んだら、具体的な葬儀や告別式の日時と場所を決めます。
葬儀や告別式は、自宅や専用の葬儀場で行うのが一般的です。
台湾の葬儀は、仏教や道教の伝統に基づいた儀式が一般的ですが、キリスト教など他の宗教の葬儀も増えています。
さらに、親族や友人への連絡や喪服の準備も重要な準備事項です。
読経
台湾では、告別式までに3週間から1ヶ月程度かかることがあります。
この間、遺体は葬儀場の霊安室で保管されます。
遺族は、葬儀場内の専用の儀式室か自宅で、故人の遺影の前で読経を行います。
読経は鐘や木魚のリズムに合わせて行われ、長い場合は休憩を挟んで2〜4時間に及ぶこともあります。
読経を担当するのは、通常、法事や葬儀の読経を専門とする方々です。これらの方々は必ずしも修行を積んだ僧侶ではありません。
参列者には経典が配布されます。参列者は、経典に従って一緒に読経を唱えたり、周囲の動きに合わせて手を合わせてお辞儀をしたりします。
告別式
告別式は、華やかな祭壇と厳格な儀式が特徴です。
遺族は黒いマントを着用し、世代や性別ごとに整列します。儀式は黄色い衣装を着た僧侶が主導し、独特の読経を行います。
参列者は僧侶の指示に従い、三礼や土下座のような動作を繰り返します。棺の周りを回ったり、お別れの言葉を伝えたりする機会もあります。
重要な注意点として、棺から離れる際に振り向かないことが挙げられます。これは故人の安らかな旅立ちを願う習慣です。
言葉がわからなくても、周囲の動きに合わせておけば問題ないでしょう。
火葬・納骨
台湾のお葬式において、火葬と納骨は重要な最終段階です。
告別式が終わると、遺族は棺を火葬場へ移動させます。火葬場は通常、葬儀会場の近くにあります。
火葬の過程は約90分から2時間程度かかります。この間、遺族は待機するか、一旦帰宅することもあります。
火葬後、「収骨」と呼ばれる儀式が行われ、家族が協力して遺骨を専用の骨壷に納めます。
納骨の場所は、家族の墓地や寺院の納骨堂が一般的ですが、近年では樹木葬なども選択肢として増えてきました。
納骨時には簡単な儀式が行われ、遺族や親族が集まって故人を偲びます。
台湾のお葬式の特徴
台湾のお葬式には、日本と異なる以下の特徴があります。
- 儀式は1ヶ月になることも
- 飲んで歌って賑やか
- 泣き女を雇う
順番に見ていきましょう。
儀式は1ヶ月になることも
台湾では人が亡くなるとその儀式は、日本と比べてかなり長期間に及ぶことがあります。
通常、死亡から告別式までの期間が3週間から1ヶ月程度かかることも珍しくありません。
この間、遺体は葬儀場の霊安室に保管されます。
遺族は毎日のように自宅か葬儀場の故人の遺影の前で読経を行います。
台湾の儀式が長期間に及ぶことは、故人を丁重に弔い、遺族が心の準備をし、多くの人々が参列できるようにするための文化的な特徴といえるでしょう。
飲んで歌って賑やか
台湾のお葬式は、日本の厳粛な雰囲気とは対照的に、賑やかで活気に満ちた場合があります。
葬儀の会場では、参列者が飲食を共にすることが一般的です。
大規模な葬儀では、会場の外に屋台のような設備が設けられ、参列者に食事や飲み物が振る舞われます。
アルコールも提供され、故人の思い出を語り合いながら杯を交わす光景も珍しくありません。
さらに、葬儀の一環として歌や音楽が演奏されることもあります。
故人が生前好んでいた曲や、伝統的な葬送歌が歌われることもあり、お葬式専門の音楽隊も存在します。
このような賑やかな雰囲気は、一見すると不謹慎に感じられるかもしれません。
しかし、これは故人の人生を祝福し、その死を悼むと同時に、生者が団結して悲しみを乗り越えていくための台湾独特の文化的表現なのです。
泣き女を雇う
台湾の葬儀文化において、「泣き女(または職業喪家)」を雇うという独特な習慣があります。
泣き女を雇う理由はいくつかあります。
- 遺族が悲しみのあまり泣けない場合に、泣き女が代わりに悲しみを表現する
- 泣き女の存在が、参列者の感情を引き出し、葬儀全体の雰囲気を厳粛なものにする
- 大きな声で泣いて、故人がいかに愛され、惜しまれているかを示す
ただし、現代では特に都市部でこの習慣が減少しつつあります。
この「泣き女」の習慣は、台湾の葬儀文化の独特な側面を示すものであり、悲しみの表現や故人への敬意の示し方が文化によって多様であることを反映しています。
台湾のお葬式のマナー
台湾のお葬式のマナーを2つご紹介します。
- 服装は黒や濃い色
- 香典は白包に奇数の金額
ひとつずつ見ていきましょう。
服装は黒や濃い色
台湾では、古くから亡くなった家族を悼む際に、「孝服」と呼ばれる特別な喪服を着用する習慣があります。
孝服は、故人を悼む気持ちの深さを、布の素材や色で表すもので、故人との関係性を示す意味合いもあります。
しかし、現代の台湾では、生活様式や価値観の変化に伴い、孝服を着用する習慣はほとんど見られなくなりました。
今日では、黒や濃い色の服装が一般的であり、他の地味な色でも失礼にはあたりません。
香典は白包に奇数の金額
台湾のお葬式での香典は、「白包」と呼ばれる白い封筒に包みます。
この白包は、お祝い事に使用される「紅包」の喪中版で、コンビニエンスストアなどで手軽に購入できます。
香典の金額は必ず奇数にします。
これは偶数が「双」(つがい)を意味し、めでたいことを連想させるためです。
一般的な金額は、職場関係者の家族の場合1,100台湾元か2,100元、自分の親族の場合3,000〜5,000元が相場です。
ただし、4や9など不吉とされる数字は避けます。
香典は、各地域や故人の宗教によって細かい形式が異なる場合があるので、不安な場合は事前に確認することをおすすめします。
まとめ
台湾のお葬式事情についてご紹介しました。
台湾の葬儀は日本とは異なる独特の特徴を持っています。
儀式の期間が長く、独自の習慣や作法が多く存在します。
服装や香典のマナーも日本とは違い、独特の文化的背景を反映しています。
これらの習慣は、故人を弔いつつその人生を祝福するという台湾の文化的価値観を表しています。
台湾の葬儀文化を通じて、両国の文化の多様性を垣間見ることができます。