【喪中の正月】親族で集まる?お年玉は渡す?挨拶のマナーについても解説
日本では家族や親族が亡くなると一定の期間、遺族は喪に服し、そのことを喪中と言います。
喪中は、故人の冥福を祈り、お祝いの場に出席することは控えて、派手な行動は慎み静かに過ごします。
では、喪中のお正月はどのように過ごすことが好ましいのでしょうか?
今回はそんな喪中時のお正月の過ごし方やマナーなどについてご紹介させていただきます。
喪中でもお正月に集まって良い?
お正月には親戚同士が集まり、新年の挨拶を交わすのが一般的です。しかし喪中時の正月では、新年のお祝いをしません。よって集まる主旨を変更する必要があります。
親族を招く場合は「新年をお祝いする会」ではなく、 「旧年中に亡くなった故人を偲ぶ会」 であることを親族に伝える方が良いでしょう。
偲ぶ会だからといって重苦しい雰囲気になる必要はありませんが、主旨を伝えることで集まった親戚の意識も変わるはずです。
親族が亡くなった後のお正月に、配偶者の家を訪問する際には注意点はありませんが、配偶者側の親族が亡くなった後の正月に訪問する際には、相手側の意向に沿った対応が必要です。事前に確認しましょう。
お年玉は名目を変えて
お年玉は子供たちにとって一大イベントです。
本来であれば新年を迎えるお祝いという意味合いがあるので控えるべきですが、 名目を変更して配ることが可能 です。
喪中の正月に配るお年玉は、お祝い事で使われる紅白の水引がある祝儀袋ではなく、無地のポチ袋に入れ、表書きをおこづかいや文具代として渡しましょう。
挨拶は「あけましておめでとう」を避ける
新年は「あけましておめでとう」の挨拶を交わすのが一般的ですが、 喪中の時は「おめでとう」という言葉を使うことができません 。
喪中の正月の挨拶は「昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いします」とお祝いの言葉を避けた挨拶を心掛けましょう。
相手が、自分が喪中であることを知らない場合は「あけましておめでとう」と挨拶をしてくるため、つられて「あけましておめでとうございます」などと返してしまうので、注意しましょう。
もし、自分が喪中だと知らない相手から「あけましておめでとうございます」と声をかけられた場合は、「今年もよろしくお願いします」と返事をすると、相手が違和感を感じてしまうかもしれません。
なので、 自身が喪中であることをさりげなく伝えて、「おめでとう」というお祝いの言葉を使うことができないと伝えましょう 。
この際、「今は喪中だから丁寧な挨拶はできないけど今年もよろしく」などと伝えると、相手も状況を理解してくれるでしょう。
お正月飾りは控える
正月飾りは神道の習慣によるものです。
門松やしめ飾りなどは、歳神様を迎え入れ1年を無事に過ごすことができたことを感謝して飾ります。
しかし、喪中のお正月の場合には、 正月飾りを控えることが一般的 です。
ただし、忌中を過ぎていれば飾っても構わないとする考え方もあるため、周りの年長者へ確認することをおすすめします。
鏡餅について
正月飾りに含まれる鏡餅は、不幸が訪れた家庭に福をもたらしてくれるという願いを込めて、 忌中を過ぎていれば問題なく飾ることができる という考えがあります。
ただし、お住いの地域や各家庭によって異なるため、やはり年長者の意見に従った方が良いでしょう。
まとめ
今回は喪中時のお正月の過ごし方やマナーなどについてご紹介させていただきました。
近年では喪中のお正月のマナーもあまりこだわりのないものになってきましたが、通常のお正月とは異なるので、気をつけて過ごしましょう。