お別れ会の会場は?会場ごとのメリット・デメリットをご紹介

お別れ会の会場は?会場ごとのメリット・デメリットをご紹介

お葬式は、大切な人ときちんとお別れをする場です。
その場をどのような形にするかの選択肢は、近年広がりを見せており、その中のひとつとして行われているのがお別れ会です。
今回はそんなお別れ会の出来る場所、メリット、デメリットについてご紹介します。

お別れ会とは

近年では、葬儀を家族や親族だけの少人数で行う家族葬の形にすることが増えています。
家族葬の場合、葬儀を行った後に知人や友人に死亡の事実を伝えるのが通常であり、それをひと区切りと考えることもあります。

しかし、様々な理由から、知人や友人が集まって、後日故人とお別れをする場を設けることもあります。それが「お別れ会」です。

「お別れ会」のはっきりした定義は決まっているわけではありませんが、一般的な葬儀は、宗教的な意味合いが強いのに対して、お別れ会は、社会的な意味に重点を置いていることが多いです。

宗教的儀礼による制約がないので、進行や演出に特に決まりはなく、主催者が自由に決めることが可能です。

また、お別れ会は、葬儀のように遺族が主催するだけでなく、友人・知人が主催することもあるのが大きな特徴です。ただし、友人が主催する場合は、遺族に了承を得てから進めるようにし、遺族の意向に沿った会にするよう気を付ける必要があります。

お葬式

お別れ会の会場は?

お別れ会を行う場所は葬儀や告別式とは異なり、さまざまな選択肢の中から選べます。例えば、以下のような場所が挙げられます。

  • セレモニーホール
  • ホテルの宴会場
  • 多目的ホール
  • レストラン
  • 自宅

会場を決める上で、どのようなお別れ会にしたいかを考えるところからスタートします。次に、お別れ会を企画する上で考えたいポイントを整理します。

「どんなお別れ会にしたいか」から会場を考える

まずは、どんなお別れ会にしたいかを考えましょう。規模や食事の有無、どんな演出を施すかで、ふさわしい会場が変わってきます。

お別れ会の規模

お別れ会に呼びたい人のリストをまとめてみましょう。10人などの少人数であれば自宅や小さなレストランでも十分行えますが、ホテルの宴会場など大きな設備ではかなりの赤字になるうえ、人数が少なく寂しい印象になってしまいます。

食事の有無

会食を設けず、故人について語らう機会をと考えるのであれば、レストランなど飲食を前提とした会場はふさわしくありません。食事を伴う会にしたいのであれば、和食か洋食か、座敷か立食かなど、イメージを固めてみましょう。おのずと会場候補が絞られてきます。

お別れ会の演出内容

例えば、故人の人となりを紹介するために大画面でスライドショーを行いたい場合、機材が使える設備でなければできません。ただし、同じスライドショーであっても「少人数だから、PCで画像をスライドショーにするだけで良い」と考えるのであれば、自宅などでも可能になります。

ほか、「故人の好きだった茶菓子で参会者をもてなしたい」と考えるなら持ち込みのできる会場を選ぶ必要がありますし、「ピアノで献奏を」というならピアノのある会場を選ばなければなりません。

思い描いているお別れ会にどのような会場がふさわしいかイメージできたら、次に、各会場候補のメリットとデメリットを見ていきましょう。

会場候補とそれぞれのメリット・デメリット

セレモニーホール

セレモニーホールのメリット

セレモニーホールは、葬儀や法事を執り行うための専用施設です。故人にゆかりのある会場で執り行うことで故人を供養し、故人ののこした功績を顕彰することができるのがメリットです。

宗教や宗派、無宗教式を問わずさまざまな形式のお別れの会に対応できます。

お別れをするための設備が整っているため 利便性が高く、比較的安価 で使用できるというメリットもあり、日程調整もしやすいです。

セレモニーホールのデメリット

デメリットとしては、ホテルに比べて収容人数や駐車台数に限りがあることが挙げられます。また、セレモニーホールには当然ながら「葬儀」や「法要」のイメージがつきまとうため、形式にとらわれないお別れ会をしたい人には、十分な魅力が感じられない恐れがあります。

料理についても、葬儀や法要のための料理が用意されていることがほとんどなので、華やかな会食にしたい人には不向きです。

ホテルの宴会場

ホテルのメリット

ホテルは一般的に立地が良く、駐車台数も多い施設が多いです。クロークや駐車場での誘導などといった基本サービスが充実しているため、運営人員を少なくすることができます。参会者の接遇面では優れた会場だと言えるでしょう。

また、他の会場に比べて会場面積が広めなのもメリットです。同時に会食を行いたい場合も対応可能で、大人数を招待して会食を伴いたい場合に適しています。

ホテルのデメリット

一方で、一般の宿泊利用客への配慮が必要となり、ご遺骨の安置や宗教儀礼が行えないかもしれないという特徴もあります。げんに、ほとんどのホテルでは焼香が許可されないため、献花あるいは献灯を行うことになります。喪服の着用を控えるよう案内される可能性もあります。

また、サービスの質が高いため、利用料が比較的高額になります。

多目的ホール

多目的ホールのメリット

さまざまなタイプのホールがあり、ホールの特長に合わせた使い方や演出ができます。会場の収容人数によっては、かなり 大規模なお別れの会にも対応が可能 です。大きな会場ほど、駐車場の収容台数が多いのもメリットです。

また、接遇のプロや十分な設備の揃ったホテルに比べ、利用料が安価な傾向があります。とくに公営のホールであれば、ぐっと必要予算が抑えられるでしょう。

多目的ホールのデメリット

お別れの会での使用を想定していないホールも多いため、演出にコストがかかる可能性があります。例えば故人の写真をスライドショーで流したいとき、 ホールに設備がなければ別途機材をレンタル しなければなりません。機材の手配は自分たちで行う必要があります。

また、参会者の接遇が十分にできないこともある点に注意が必要です。多目的ホールには、参会者を案内してくれたり、駐車場で車を誘導してくれたりするスタッフがいないことがほとんどだからです。主催者である自分たちが、役割分担して案内や誘導をする必要があります。

また、飲食可能な多目的ホールは少なく、可能であったとしても料理や席の用意は行ってくれません。飲食したいのであれば仕出し料理の手配やテーブルの配置を自分たちで行うか、会の後に別会場へ移動して食事をとる必要があります。

レストラン

レストランのメリット

レストランでのお別れの会の開催は多いので、 お別れの会のプラン があるところも多いでしょう。プランを利用すれば主催者の負担は減り、美味しい料理と洗練された接遇で参会者をもてなすことが可能になります。有名レストランでのお別れ会なら、参会者も喜んでくれるでしょう。

演出のための機材も、ある程度は整っています。また、ホテルよりも利用料が抑えめなのもメリットです。規模もレストランによってさまざまで、「しっかりした料理でもてなしたいけれど、ホテルで行うにしては少人数すぎる」といった悩みが解消されます。

レストランのデメリット

読経や焼香を行うことやご遺骨の持ち込みはできない ところが大半です。また、参加者は喪服ではなく平服での参加が基本など、制約を設けている場合もあるのでこちらも下調べが大切です。

また、駅近くのレストランほど駐車場の台数が少ないことが多く、参会者には公共交通機関で来てもらわなければならないでしょう。年配者が多い会の場合は、駅から徒歩何分なのか、レストラン内はバリアフリーなのかなどについてとくに気を配る必要があります。

なおレストランは食事の提供を主とする施設なので、故人の好きだった食べ物など、持ち込みをしたい場合はとくに要注意です。事前に相談し、持ち込み不可な場合は、故人の好きだった食材で一皿作ってもらう、故人が好きだった銘柄のビールを提供してもらうなど、妥協点を探りましょう。

自宅

自宅のメリット

たくさんの思い出の詰まった自宅でお別れの会ができます。主催者は移動せずに準備ができるので、 時間的な負担を減らす ことが可能です。気の置けない人たちと、気取らない空間で故人の話ができることは、なにものにも代えがたい癒やしとなるでしょう。

自宅であれば飾りつけに何の制限もないため、家のあちこちに故人ゆかりの写真を飾る、故人の趣味の品を飾るなど、家全体をお別れ会の空間に仕立て上げることが可能になります。

また、自宅でのお別れ会で食事の提供をするときは仕出し料理が中心になりますが、もし主催者が料理を得意とする場合、故人の好きだったメニューを食べてもらうなどの工夫を凝らすことができます。

自宅のデメリット

ですが、自宅でのお別れの会の場合、人数や規模に規制がかかることがあります。駐車場のスペースや、玄関の広さ、トイレの数などを考えると、一般的な家庭であれば10人程度が限度でしょう。

20人、30人を自宅に呼ぶとなると、通常とは人の流れが変わることからご近所の目も気になります。規模が大きくなりそうだったら、遠方の人はリモートで参会してもらうなどの方法も取り入れるのがいいでしょう。

また、 自宅葬は準備も片付けも全て主催者が担う ことになります。会場となる自宅に住まう人に、過度な負担がかからない程度の演出をすることが大事です。

まとめ

今回はお別れ会の出来る場所、メリット、デメリットについてご紹介しました。お別れの会はさまざまな場所で行うことが可能なので、故人の思い出の場所などで行ってみてはいかがでしょうか。

会場を借りずにお別れ会(偲ぶ会)を行う場合

ここまで、対面での偲ぶ会・お別れ会の会場をご紹介してきました。しかし、対面では遠方に住む方が集まれなかったり、感染症の心配もあります。

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悲しみに優劣はなく、血縁の有無によって弔いの機会の有無が決まってしまわないようにという願い を込めているからこその運営方針です。

葬想式手元画像

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葬想録

でもやっぱり対面がいい

葬想式の発起人である私がこんなことを言うのも少々違和感があるかもしれませんが、やはり リアルでの体験をデジタルで置き換えることはできません

葬想式はリアルの代替を目指しているのではなく、リアルの中で抜け落ちてしまう部分を補完することを目的としています。感染症の影響・物理的な距離や時間。このような障壁を乗り越えることができるのはデジタルの強みです。また、 自分の知らない故人の一面や、誰かの記憶にある故人との思い出を一斉に知ることができるという体験はデジタルならでは です。

どうしても対面での偲ぶ会・お別れ会が難しい時や、対面の会と非対面の会を組み合わせたい時に、葬想式をご活用いただき、素敵なお別れのひと時をお過ごしいただけますと幸いです。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。