お別れ会(偲ぶ会)の香典相場・包み方・表書きについて解説
お別れ会に招待されたら、香典はどのくらい包めばいいのでしょうか。お別れ会を行うケースはまだまだ少ないので、香典の金額に迷ってしまいがちです。香典金額は、あなたが 飲食に招待されているかどうか、また招待状に会費や「香典不要」などの文言があるか などによって違ってきます。まずは、招待状をしっかり確認してみましょう。お別れ会における香典金額の相場や包み方、香典の渡し方などについて解説します。
偲ぶ会とは
お別れ会(偲ぶ会)とは、葬儀後に行われる、故人を追悼するための会です。四十九日や一周忌などを目安に行われ、多くの場合、読経などの宗教的な儀式を伴いません。故人の略歴を紹介したり、弔辞が読まれたり、参列者全員が献花をしたりします。会の後や最中に、飲食を伴うケースもあります。
お別れ会が行われる会場の種類はさまざまです。法要会館のほか、ホテルの宴会場やレストランが会場として選ばれます。著名人の場合は、大規模な多目的ホールを貸し切って開催されることもあります。
参列者は主催者の案内に従い、喪服あるいは平服で参列します。とくに会の規模が大きいと、故人との関係性によって、お別れ会後の飲食に招待される人とされない人に分かれるケースが見られます。自身が飲食に招待されているか否かは、招待状を確認すれば分かります。
お別れ会(偲ぶ会)の香典相場
お別れ会の香典相場は、飲食に参加する場合としない場合では違います。また、招待状に主催者側の意向が記されていることがありますので、まずは招待状を確認しましょう。
香典は不要と言われた場合
招待状に「香典の類は辞退させて頂きます」などといった香典不要の記載がある場合は、香典は必要ありません。「とはいえ、気持ちを包みたい」と考えたとしても、 主催者の意向に反して香典を持参するのはやめましょう 。
香典を辞退している場合、主催者側は返礼品の用意がありません。もしも香典を受け取ったとしたら、 主催者側はわざわざ返礼品を取り寄せ、後で発送するといった手間 をとることになります。負担をかけさせないためにも、主催者の意向に従いましょう。
会費制の場合
招待状に「会費 ●万円」などと記載されている場合は、記載金額を会費として持参します。他に香典を用意する必要はありません。もし他に香典を用意してしまった場合、「香典不要」のケースと同様、返礼品について主催者を困らせてしまうことになりかねません。注意しましょう。
お別れ会の会費相場は、飲食の有無によって変わってきますので次章で解説します。会費ピッタリになるように現金を用意し、 おつりが生じないように します。
飲食に参加しない場合
招待状に会費の明記や香典不要といった記載がない場合は、香典を用意します。お別れ会の後の 飲食に参加しない場合は、5000円程度が相場 です。これは葬儀のときに一般参列者が持参する香典相場と同じです。
飲食に参加する場合
招待状に会費の明記や香典不要といった記載がない場合は、香典を用意します。お別れ会の後の 飲食に参加する場合は、1万円から2万円 を包みましょう。夫婦や家族単位など2人以上で参加する場合は、1人増えるごとに5000円から1万円をプラスします。
飲食に参加する場合の香典相場は、「お別れ会自体の香典(5000円程度)+飲食代(1人あたり5000円~1万5000円)という考え方からきています。飲食する場所が法要会館なのか、レストランなのか、老舗料亭なのか……1人あたりの飲食費用をイメージして、香典の金額を決めましょう。
お別れ会(偲ぶ会)の香典の包み方
お別れ会の香典の包み方は、基本的には葬儀のときと同様です。香典袋の種類と、表書きについて解説します。
香典袋について
お別れ会で選ぶ香典袋は、 葬儀のときと同様の不祝儀袋 です。黒白、あるいは双銀の水引があしらわれているものを選びます。無宗教や神式のお別れ会であれば、袋は無地のものが無難です。蓮の花が描かれている袋は仏式用なので、仏式でのお別れ会にのみ使えます。
また、キリスト教式のお別れ会では、水引のついた袋を使いません。白無地か、十字架あるいは百合の花があしらわれている封筒を用意します。
表書きについての注意
お別れ会の 香典袋に書く表書きは「御香典」が最もおすすめ です。「御香典」は、仏式のどんな宗派であっても、無宗教でも使える表書きだからです。
もし「あらかじめ表書きが書かれた不祝儀袋しか持っていない」という事情があるなら、わざわざ改めて買う必要はありません。 四十九日以降のお別れ会なら「御仏前」 (「御佛前」)、 四十九日以前のお別れ会なら「御霊前」 と書かれた不祝儀袋を使いましょう。「御佛前」や「御霊前」は仏式葬儀で使われる表書きですが、無宗教葬で使っても失礼にはあたらないためです。
ただし仏式のお別れ会で、さらに浄土真宗であったなら、四十九日以内のお別れ会であっても「御霊前」は使わず、「御仏前」(「御佛前」)とします。キリスト教のお別れ会では、表書きを「御花料」とし、神式では「御榊料」とします。
お別れ会(偲ぶ会)の香典の渡し方・タイミング
お別れ会の香典の渡し方は、通夜や葬儀のときと同様です。タイミングや、渡すときにかける言葉について解説します。
香典を渡すタイミング
お別れ会で香典を渡すタイミングは お別れ会が始まる前 です。受付に香典を持参します。受付に並んでいるときは香典袋を裸で持たず、 必ず袱紗(ふくさ)に包み ましょう。自分の番が来たら、袱紗から香典袋を取り出して受付に渡します。
袱紗とは小さな風呂敷状の布で、不祝儀に使うのは暗色、あるいは寒色系と決まっています。桜色や黄色は結婚式用なので使いません。紫は、慶弔どちらでも使うことができます。袱紗を持っていない人は白や黒のハンカチに包んでも構いません。
香典を渡す時にかける言葉
お別れ会で香典を受付に渡すときは、「このたびはお招きいただきありがとうございます」と声をかけます。葬儀のときは「ご愁傷様でした」「お悔やみ申し上げます」などとお悔やみの言葉を伝えますが、亡くなって日が経ってからのお別れ会であれば、招待されたことへの感謝を伝えるだけで構いません。
お別れ会(偲ぶ会)の手土産
なかには「手土産を持参したい」と考える人もいるでしょう。招待状に「ご厚意のご辞退を申し上げます」「供物の類はご遠慮ください」などと書かれていれば、手土産を持参することはできません。まずは招待状を見て、主催者の意向を確認することから始めます。
もし 供物類が辞退されていなければ、手土産を持参することは可能 です。賞味期限が長めに設定されたお菓子や飲み物のギフトセットなどに、白黒の水引が描かれたのし紙をかけ、「御供」と表書きして受付に渡します。
手土産の内容としては、エビや昆布などおめでたいモチーフのものや、華やかなものを避ける必要があります。あくまで不祝儀なので、贈り物といっても派手な印象にならないよう気をつけましょう。
企業(取引先)のお別れ会(偲ぶ会)の場合
企業のお別れ会であれば、香典の金額を担当者一人で決めるのは難しいことです。主催側となる取引先との関係、今後のお付き合いの発展性、どなたのお別れ会なのかなど総合的に検討し、総務部を含めた 社内で話し合いのうえ、金額を決定 します。結果、3万円になることもあれば、10万円以上となることもあるでしょう。
香典袋の選び方や書き方、受付への渡し方などは、上記の通りで差し支えありません。受付を通ったら、まずは お世話になっている取引先の担当者を見つけ、挨拶 するのが大事です。そのまま会話をしても構いませんが、主となる話題は仕事のことではなく、主役となる故人の思い出話がふさわしいといえます。故人と面識がない場合は「●●様とはごあいさつの機会がありませんでしたが、どのようなお人柄でしたか」と、正直に尋ねてみましょう。
まとめ
以上、お別れ会の香典相場や包み方、表書きなどについて解説しました。お別れ会独自のマナーはまだ確立されていないため、基本的には葬儀と同様に考えて構いません。まずは招待状をよく確認し、主催者の意向に背くようなことはしないよう、気をつけましょう。
お別れ会を素敵な時間にする工夫
ここまで、対面で行うお別れ会(偲ぶ会)におけるマナーについて解説してきました。最後に、お別れ会に集まって懐かしい話をする時間をより素敵にする工夫をご紹介します。
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