オンライン偲ぶ会・お別れ会を徹底比較!料金やできることについて解説

オンライン偲ぶ会・お別れ会を徹底比較!料金やできることについて解説

家族葬や直葬の増加により、葬儀に参列できない人が増えています。同時に「お別れを諦めている人」が増えていると言えるでしょう。

葬儀を終えて落ち着いてから開催できるお別れ会・偲ぶ会は、故人を偲び、気持ちに整理をつけるための機会として最適です。

さらに、遠方や足の不自由な人でも参列できるオンラインお別れ会・偲ぶ会は、今後よりいっそう注目される可能性があります。この記事では、離れたところからでも参列できるオンラインお別れ会・偲ぶ会のサービスを徹底比較します。

オンラインお別れ会・偲ぶ会とは

オンラインお別れ会・偲ぶ会とは、インターネットを介して参列できるお別れ会や偲ぶ会のことです。大きく分けて、次の2つのタイプがあります。

  • リアルな会場へのバーチャル参列型
  • オンライン完結型

それぞれ、特徴や流れを解説します。

リアルな会場へのバーチャル参列型

実際にお別れ会・偲ぶ会を開催し、リアルに参列できない人がインターネットを介して参列できるオンラインお別れ会・偲ぶ会です。

お別れ会・偲ぶ会の会場には、葬儀社の専用式場のほか、ホテルの宴会場や貸し切りのできるレストランなどが選ばれます。参列者は受付で会費を納め、自分の名札がある席に座ったり、立食したりするのが一般的です。

開式の言葉に始まり、故人の写真や動画を交えた略歴紹介がなされ、弔辞や弔電、故人に捧げる楽器の演奏などで哀悼の意が表されます。その後、参列者らが黙祷や焼香、あるいは献花を行って終了です。

インターネットを介して参列する人は、式の一部始終を配信されるライブ動画で視聴するほか、デジタルでの記帳や香典受付、焼香などを行います。

オンライン完結型

実際にはお別れ会・偲ぶ会を開催せず、バーチャル空間に会場をつくったり、オリジナルの追悼サイトを設けたりして、全ての参列者がインターネットを介して参列するオンラインお別れ会・偲ぶ会です。開式時刻を定めて参列者同士をリアルタイムでつなぐサービスと、めいめいの参列者が都合の良い日時にオリジナルサイトへアクセスするサービスがあります。

参列者同士をリアルタイムでつなぐサービスでは、プロの司会者や遺族が進行をつとめ、故人の写真や動画で略歴を紹介した後、参列者らから故人へのメッセージをもらうのが一般的です。

めいめいの参列者が都合の良い日時にオリジナルサイトへアクセスするサービスでは、故人の写真や動画、喪主からの挨拶などがあらかじめサイトへ投稿されており、参列者はそれを閲覧します。参列者が追悼メッセージを投稿したり、新たな写真を共有したりすることも可能です。

オンラインお別れ会・偲ぶ会でできること

オンラインお別れ会・偲ぶ会でできることを一つずつ解説します。サービス会社によっては行っていない内容もあるため、事前によく確認しましょう。

記帳

サイトの記帳欄に自分の住所氏名を入力することで、自分がオンライン参列者として訪れたことを遺族に知らせることができます。

香典・弔電・供花受付

香典や弔電、供花を受け付けている場合は、オンライン決済で会場や喪主宅に届けることができます。

追悼メッセージの投稿・閲覧

オンライン参列では、遺族に直接挨拶できません。しかし、特設サイト等に設けられた追悼メッセージ欄に哀悼の意を投稿することで、自分の気持ちを伝えることができます。また、他の参列者のメッセージを閲覧することもできます。

写真や動画の投稿・閲覧

参列者自身が持っている故人関連の写真や動画を投稿することができます。また、他の参列者が投稿した写真や動画を閲覧できます。

黙祷、焼香、献花

多くのオンラインお別れ会・偲ぶ会において、故人に祈りを捧げる時間が設定されています。黙祷だったり、デジタルでできる焼香や献花だったりします。

司会進行の依頼

実際にお別れ会・偲ぶ会を開催する場合は、司会進行をサービス会社に依頼できます。

招待状の作成・送付

デジタル画面で閲覧できる招待状を作成してもらえます。サービス会社によっては、招待状の送付まで受け付けています。

参列者同士の交流

実際のお別れ会・偲ぶ会を中継するタイプや、開式時刻を決めて参列者同士をリアルタイムでつなぐタイプでは、参列者同士が画面を通して交流できる時間を設けていることがあります。

以上、オンラインお別れ会・偲ぶ会でできることについて解説しました。次は、気になる料金についてご案内します。

オンラインお別れ会・偲ぶ会の料金

オンラインお別れ会・偲ぶ会の料金は、0円から300万円まで、かなりの幅があります。タイプや規模によって、料金が変わってくるためです。

実際のお別れ会・偲ぶ会をライブ中継するタイプの料金相場

実際のお別れ会・偲ぶ会を行う費用に加え、オンラインシステムの利用料金がかかるため、 料金設定は高め になります。 少人数でも50万円から、大規模になると300万円を超えることも あります。

ただし会費制をとることが多いので、主催者側の負担は会費や参列者数によって変動します。お別れ会の会費相場は 1万円から2万円 です。

開式時刻を決めて参列者同士をリアルタイムでつなぐタイプの料金相場

式次第の考案から当日の司会進行まで、トータルコーディネートをサービス会社に依頼する場合は、 30万円から60万円 ほどの料金がかかってきます。

オリジナルの追悼サイトをつくるタイプの料金相場

あらかじめ考案されたシステムを利用するだけなので、数万円で済む場合が多いでしょう。なかには 無料 で利用できるものもあります。

オンラインお別れ会・偲ぶ会のサービス比較

ここで、オンラインお別れ会・偲ぶ会を扱っている会社のサービス内容を比較します。タイプの「中継型」は、実際のお別れ会・偲ぶ会を中継するタイプを指します。「完結型」は、全ての参列者がオンラインで参列するオンライン完結型を指します。

※2022年7月現在、各サービス会社の公式HPから分かることに限り掲載しています。

Story BINK @葬儀 しのぶば SHINOBU 葬想式
タイプ 中継型 中継型 中継型 完結型
※中継型も可能
完結型 完結型
記帳
香典・弔電・供花受付
(会費決済)
追悼メッセージの投稿・閲覧
写真や動画の投稿・閲覧 遺族のみ
(動画は不可)
黙祷、焼香、献花
司会進行の依頼
招待状の作成
参列者同士の交流
料金設定 完全見積 5,500円~
(システム利用料)
※お別れ会・偲ぶ会の開催は、別途葬儀社等に依頼
導入葬儀社による 35万円(税別)~ 1開催につき3万円(税込) 無料

オンラインお別れ会・偲ぶ会を行っている会社のサービス紹介

表でご案内した各サービス会社のオンラインお別れ会・偲ぶ会について、それぞれ詳しくご紹介します。

Story

Story
出典: Story

Storyは、企画から当日進行まで行う、お別れ会・偲ぶ会のプロデュース会社です。専任のプロデューサーがつき、お別れ会・偲ぶ会をトータルでサポートしています。Storyが提供する「VRお別れ会」では、実際のお別れ会・偲ぶ会を準備するのと平行して会のVR空間を制作し、リアルでも、バーチャルでも参列できるお別れ会・偲ぶ会を完成させます。

当日は、パソコンやスマートフォン、タブレットを用いて、VR空間からお別れ会・偲ぶ会に参加できます。また、アーカイブ機能により、参列できなかった人でもサイトページにアクセスすることで当日の様子を観ることが可能です。

BINK

BINK
出典: BINK

BINKは、実際にお別れ会・偲ぶ会を開催する会社ではありません。お別れ会・偲ぶ会は別の葬儀社などに依頼し、「オンラインでも参列できるようにしたい」と考えたときに、オンライン参列に適したシステムを利用するための会社です。デジタル記帳や香典のクレジット決済、葬儀の中継システムなどが、そのサービス内容となります。

通常、こういったシステムは葬儀社を通して利用することが多いのですが、BINKの特徴は、遺族が直接契約できることです。BINKの存在を知っていれば、「オンラインお別れ会・偲ぶ会に対応している葬儀社はないか?」と探す手間が省けます。リアルなお別れ会・偲ぶ会は別途手配して、オンラインでも参列できるよう、BINKのシステムをプラスすれば良いだけだからです。

@葬儀

@葬儀
出典: @葬儀

葬儀社を介してサービスを受けられる会社です。サービスを利用するためには、@葬儀との契約が可能な葬儀社を探す必要があります。オンラインお別れ会・偲ぶ会だけでなく、オンライン葬儀にも対応しています。

実際のお別れ会・偲ぶ会が行われる日時にオンライン参列できなくても、公開期間内であれば参列が可能です。

しのぶば

しのぶば
出典: しのぶば

複数の人がオンライン上で同時にビデオ通話できる機能を利用して、司会者を中心に、お別れ会・偲ぶ会をオンラインで開催します。画面でつなげばどんなところからでも参列可能なので、お墓と画面をつないで、みんなでバーチャルお墓参りをするといったこともできます。ほか、閉会後に参列者がそれぞれの居場所からグラスを掲げて「献杯」を行うなど、リアルタイムでつながっているからこそのアイデアが活かせます。

準備期間は、1カ月ほどです。

SHINOBU

SHINOBU
出典: SHINOBU

施主がオンライン上にオリジナルの追悼サイトを制作し、参列者がそれを閲覧したり、メッセージを投稿したりして故人を偲ぶサービスです。追悼サイトは「開催者の挨拶」「黙祷の時間」「故人の写真と動画のメモリアルアルバム」「故人へのメッセージ」などで構成されます。

サイトで紹介したい故人関連の写真や動画が揃えば、最短1~2営業日で開催が可能となります。

葬想式

葬想式 OGP v4

葬想式は3日限りの追悼サイトを無料で作れるサービスです。SNSやメールで招待した人がサイトにアクセスできます。開式から72時間、思い出の写真や故人宛のメッセージを匿名で投稿することができ、相互に閲覧できます。 参加人数、投稿写真枚数、メッセージの数は無制限、無料 でご利用いただけます。

葬儀に合わせて利用するのはもちろん、オンラインでのお別れ会として活用できるのが魅力。遺族だけでなく、故人の友人などが開催することも可能です。

また、集まった写真やメッセージはアルバム「葬想録」にすることができます(オプション)。

葬想録

葬想式はこちらからアクセスできます。

葬想式: https://www.sososhiki.jp/

オンラインお別れ会・偲ぶ会のQ&A

お別れ会・偲ぶ会を開催するのは、オンラインでなくても初めてという人がたくさんいることでしょう。生じやすい疑問や悩みについてのアドバイスを、Q&A方式でご紹介します。

Q1. お別れ会・偲ぶ会を行うのにふさわしい時期はありますか?

A1. 49日法要や一周忌、三回忌といった節目に合わせるのが一般的です。5年目、10年目など、回忌のある年にこだわらなくてもよいでしょう。
実際にお別れ会・偲ぶ会を行う場合は、余裕を持って2カ月ほど前から準備を始めるのが理想です。

Q2. お別れ会・偲ぶ会には、どんな人を呼ぶのが良いのでしょうか。

A2. 故人と主催者側との関係により、さまざまな例が考えられます。主催者が遺族であれば、顔ぶれは親族や故人の友人などになるでしょう。友人が主催するのであれば、親族というよりも友人関連が多くなります。恩師のためにかつての学生が企画するのであれば、参列者は学校OBや教授たちとなるでしょう。
ただ、いずれの場合でも、遺族へ事前に相談し、招待状を必ず送りましょう。

Q3. お別れ会・偲ぶ会にふさわしい場所は?

A3. リアルでお別れ会・偲ぶ会を開催する場合、葬儀社のほか、ホテルなどが相談に応じてくれます。故人が気に入っていたレストランなどがあれば、お別れ会・偲ぶ会を行うために貸し切りができないか尋ねてみるのもいいですね。
リアルにお別れ会・偲ぶ会を行うのが経済的な負担になったり、忙しくて準備をする余裕がないといったことであれば、オンライン完結型をおすすめします。

Q4. オンラインお別れ会・偲ぶ会をする際に気をつけるべきことは?

A4. 参列者側のネット環境やネットリテラシーに十分配慮しましょう。例えば、足の不自由なお年寄りにとって、オンラインでどこからでも参列できるシステムは心強い味方ですが、同時に「利用方法が分からない」「ネットが使えない」といった状況になってしまうことも考えられます。
とくにネットに親しんでいないと考えられる方には、早めに案内を届けたうえでデモ操作を行ってみる、当日はネットに明るい参列者に付き添ってもらうようにするといった手配を行いましょう。

オンライン偲ぶ会・お別れ会は、気持ちや予算に合わせて選ぼう

以上のように、オンラインお別れ会・偲ぶ会にはさまざまな種類があります。「実際にお別れ会・偲ぶ会を行った上で、オンライン参列もできるようにしたい」「オンライン完結型で、みんなと想い出を共有したい」など、やりたいことに合わせてサービスを選びましょう。また、事前に見積もりをもらい、会費制で負担金が相殺されるかどうかをシミュレーションすることも大事です。

弊社が運営する葬想式では、開式費用は無料で、集まった写真やメッセージをアルバムに印刷する場合にのみ費用がかかります。例えば、ご友人が亡くなった際はみんなで葬想式で思い出を共有したり、故人宛のメッセージを寄せ合い、集まった写真やメッセージを1冊だけアルバムに印刷してご遺族にお渡しするなどの使い方も可能です。その時々の状況・気持ち・予算に合わせて、最もいいお別れができるサービスを選んでご利用いただけると幸いです。

葬想式 お別れ会・偲ぶ会をお考えの方へ
葬想式 葬想式は3日限りの追悼サイトを作れる無料サービスです。
葬想式 葬儀に集まれなかった人にもお別れの機会を提供することができます。
葬想式 故人様の思い出の写真やエピソードを集められます。
葬想式 集まった写真やメッセージはオプションでアルバム「葬想録」として購入できます。
葬想式 詳細はこちら
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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。