香港の葬儀における特徴と一連の流れをご紹介

香港の葬儀における特徴と一連の流れをご紹介

もし、葬儀に参列することとなった場合、どのように立ち振る舞えばいいのかを事前に知っておけると安心ですよね。
今回は、香港のお葬式における、葬儀の流れや会葬のマナーについて詳しくご紹介します。
日本ではあまり見ない文化や、参列にあたって気をつけなければならないポイントについても解説して参りますので、ぜひお役立てください。

香港の葬儀の特徴

香港では、死亡届と故人のIDカードを持って役所に行き、死亡確認証をもらってから初めて葬儀の手配をすることができます。

日本のように 亡くなった日の翌日や翌々日に葬儀が行われることはありません
葬儀場は、順番待ちになるため、場合によっては一か月ほど待つこともあります。その間ご遺体は葬儀が決まった葬儀場の霊安室にて冷凍保管されます。

葬儀場は宗派ごとに分かれておらず、いくつも会場があり、それぞれの宗教によって葬儀が進行されます。 火葬が一般的 ですが、土葬もあります。香港は土地が少なく、人口密度が高いので、土葬の為の場所を確保することは大富豪でも難しいとされています。

香港

香港の葬儀の流れ

臨終

病院・医師より死亡診断書を受け取りましょう。
遺族は 殯儀館(ひんぎかん) に連絡を取って、遺体をマイクロバスで殯儀館まで搬送してもらいます。

安置

殯儀館で所定の手続きをしたのち、葬儀の日程まで、遺体を冷凍庫に安置します。
そのあと遺族は殯儀館の担当者と相談して、弔問時間、葬儀形式などを決めます。

通夜

親族や来ていただいた方々に料理等でおもてなしします。

葬儀

各宗派の儀式に則った葬儀が行われます。

仏教: 法師の読経
道教: 「担幡買水」(死者の魂を送る祭事)
プロテスタント: 安息礼拝
カトリック: ミサ
無宗教: 追悼会(哀歌の演奏などが行われるシンプルな葬儀)

火葬

火葬場にて荼毘に付されます。

埋葬(納骨)

僧侶とともに墓地に行き、お骨を納めます。

香港の葬儀における会葬マナー

香港の葬儀の際の服装ですが、日本と同様黒い喪服ではなく、 私服 で行く方が多いようです。
黒っぽい服装でいくと、逆に目立ってしまうこともあるようです。
しかしながら、自分が葬儀を出す側になったら、宗教によって着用すべき服がありますので葬儀屋さんの指示に従いましょう。

まとめ

今回は、香港のお葬式における、葬儀の流れや会葬のマナーについて詳しくご紹介しました。
もしも海外で葬儀に出る場合は参考にして頂けたらと思います。

【参考文献】
『中国21Vol.41 葬送という文化』「現代の香港における葬送事情」「近現代中国における『正しい』葬儀の形成と揺らぎ」(東方書店)

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最後までお付き合いいただきありがとうございました。本記事が少しでも皆様のお役に立てましたら、冥利に尽きます。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。