【迷ったらコレ!】墓じまいの手続き7ステップをわかりやすく解説

【迷ったらコレ!】墓じまいの手続き7ステップをわかりやすく解説

墓じまいを検討している方の中には、「何から始めればいいのかわからない」「手続きが複雑そう」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

墓じまいをするためには、まず埋蔵証明書や受入証明書などの書類が必要になります。

しかし、その前に家族や菩提寺の承諾を得ることや、改葬先を決めるなどの大切な準備がいくつかあります。

この記事では、墓じまいの手続きを7つのステップでわかりやすく解説しています。

墓じまいを検討している方は、是非参考にしてください。


墓じまいを決断する前に

墓じまいは単にお墓をなくすという行為ではなく、故人への供養のあり方や家族の将来像を大きく左右する決断です。

まず、「なぜ墓じまいをするのか」という目的を明確にすることが重要です。

【墓じまいをする目的の例】
・お墓の維持管理が難しくなった
・後継者がお墓を守れない
・遠方に住んでいてお墓参りが困難になった
・費用負担が大きすぎる
・宗教観や価値観の変化

このように、様々な理由が考えられます。

墓じまいは後戻りできないため、墓じまいを決断する前に、以下の準備をはじめましょう。

  • 家族や親族と話し合う
  • 費用を確認する
  • 改葬先を決める

順番に解説します。

家族や親族と話し合う

墓じまいの決定は家族や親族との話し合いが欠かせません。

なぜなら、墓じまいは、故人だけでなく、家族や親族にとっても大きな節目となるからです。

話し合いの際には、次の点を丁寧に説明しましょう。

  • 墓じまいをする理由
  • 具体的な方法
  • 費用負担
  • 改葬先
  • その後の供養方法

特に、お墓の継承者とされていた人や、故人と親しかった人の意見を尊重することが重要です。

もし、意見が対立したり、迷いがある場合は、専門家に相談したり、時間を置いて話し合いを再開したりするなど、焦らずじっくりと話し合いを進めましょう。

家族 話し合い

費用を確認する

墓じまいには、様々な費用がかかります。

具体的な費用を把握し、予算内で進められるように計画することが重要です。

主な費用は以下の通りです。

  • 改葬許可申請費用
  • 墓石撤去費用
  • 閉眼供養費用
  • 改葬先納骨費用
  • その他諸経費

費用の総額は、お墓の大きさや場所、改葬先、業者によって大きく異なります。

霊園側から業者の指定がない場合は、事前に複数の業者から見積もりを取り、比較検討するといいでしょう。

また、自治体によっては、墓じまいに助成金を出しているところもあります。

助成金を利用すれば、費用を抑えられる場合があるので、お墓のある自治体に確認してみてください。

墓じまいの助成金については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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改葬先を決める

墓じまいをする際には、遺骨をどこに納骨するかを決める必要があります。

主な改葬先としては、以下の場所が考えられます。

  • 寺院墓地
  • 公営霊園
  • 民営霊園
  • 合葬墓
  • 自宅保管
  • 散骨

それぞれの改葬先には、費用、供養方法、アクセス、将来性など、様々なメリットとデメリットがあります。

ご自身の希望や家族の状況に合った改葬先を選ぶことが重要です。

また、改葬先の見学や、実際に納骨している人の話を聞くこともおすすめです。

墓じまいの手続きで必要な書類

墓じまいの手続きで、一般的に必要とされる書類は以下の通りです。

  1. 埋葬証明書
    埋葬証明書は、現在埋葬されているお墓の管理者から発行される書類です。

墓じまいを行う場合、その墓に適切に埋葬されていることを証明するために必要です。

  1. 受入証明書
    受入証明書は、新しい納骨先の管理者から発行される書類です。

改葬先となる場所(新しい墓地や納骨堂など)が、改葬を受け入れる準備が整っていることを証明する書類です。

  1. 改葬許可申請書
    改葬許可申請書は、お墓の改葬を行う場合に必要となる書類です。

改葬許可申請書は、改葬を行う自治体のフォーマットを使います。

4.身分証明書
申請者の身分を証明する書類です。

運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどが利用できます。

5.改葬承諾書
墓じまい前に埋葬されている墓地の使用者と申請者が異なる場合、改葬先での使用許可を得るために承諾書が必要となります。

これは、墓地の使用権を有する方が、改葬に同意していることを証明する書類です。

必要書類は、地域や墓地の管理規則によって異なる場合がありますので、具体的な要件は事前に確認してください。

墓じまいの手続き7ステップ

墓じまいの手続きの基本的な流れを、7つのステップに分けて解説します。

  • 墓地管理者から埋葬証明書を取得
  • 改葬先から受入証明書を取得
  • 改葬許可申請書の提出
  • 改葬許可証の発行
  • 閉眼供養
  • 遺骨の取り出し
  • 墓石の解体

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

墓地管理者から埋葬証明書を取得

墓じまい手続きの最初のステップは、墓地管理者から埋葬証明書を取得することです。

埋葬証明書には、故人の氏名、死亡年月日、埋葬場所などが記載されています。

この証明書は、墓地での埋葬が行われたことを正式に証明するものであり、改葬許可申請書に添付します。

改葬先から受入証明書を取得

遺骨を移す先の寺院や霊園が決まったら、新しく遺骨を移す先(改葬先)の墓地管理者から受入証明書を発行してもらいます。

様式に決まりはありませんが、一般的に以下の項目が記載されています。

  • 改葬先の名称
  • 墓地使用者の住所と氏名
  • 故人の氏名と続柄など

こちらも改葬許可申請に必要な書類となります。

改葬許可申請書の提出

埋葬証明書と受入証明書を取得したら、現在遺骨を埋蔵している墓地の市区町村役場の窓口に改葬許可申請書を提出します。

改葬許可申請書には、一般的に以下の項目が記載されます。

  • 故人の本籍、住所、氏名、死亡年月日
  • 現在の埋葬場所、埋蔵日
  • 改葬の理由、改葬場所
  • 申請者の住所、氏名、続柄

必要書類や申請方法は市区町村によって異なる場合があるので、事前に確認しておきましょう。

改葬許可証の発行

市区町村役場で改葬許可申請が受理されると、改葬許可証が発行されます。

これにより、改葬の許可が正式に与えられるのです。

この改葬許可証を見せることで、遺骨の取り出しや墓石の解体を行えます。

閉眼供養

改葬許可証を取得したら、現在の墓所で閉眼供養(へいがんくよう)を行います。

閉眼供養とは、お墓から故人の魂を抜き取るための法要です。

遺族や親族が参列し、僧侶に読経供養をお願いします。

遺骨の取り出し

閉眼供養が終わったら、遺骨を取り出します。

遺骨を取り出す際は、石材業者に依頼するのが一般的です。

遺骨の取り出しは、ご自身で行うことも可能です。

しかし、重い墓石を動かす必要があるため、大変危険な作業でもあります。

石材業者なら、安全に遺骨を取り出してくれます。

墓石の解体

遺骨を取り出したら、墓石を解体します。

墓石の解体も石材業者に依頼するのが一般的です。

石材業者は、周辺環境に配慮しながら丁寧に解体作業をしてくれます。

まとめ

墓じまいの手続きについて、7ステップでご紹介しました。

墓じまいをする際は、まず埋蔵証明書と受入証明書を用意して、お墓のある自治体に改葬許可申請書とともに提出するのが手続きの基本の流れです。

しかし、その前に家族や菩提寺とよく話し合ったり、改葬先や石材業者を決めるのも大切です。

墓じまいの手続きは、こちらの記事を参考にひとつずつ進めていってください。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。