墓じまいの補助金と節約術!費用を抑えて賢く墓じまいしよう

墓じまいの補助金と節約術!費用を抑えて賢く墓じまいしよう

「墓じまいの補助金はどうやってもらえるの」
「補助金がもらえない場合はどうしたらいいの」

このような疑問をお持ちですか?

この制度は、自治体が墓じまい費用の一部を支援するものですが、すべての自治体で実施されているわけではありません。

本記事では、補助金を支給している自治体や、補助金を申請する具体的な手順を解説しています。

また、補助金制度が設けられている背景や、補助金を受けられない場合の対処方法も紹介していますので、墓じまいの補助金についてより詳しく知りたい方はぜひ最後までお読みください。


墓じまい費用の一部を助けてくれる! 補助金制度とは

墓じまいの補助金制度は、 遺族が亡くなった方の墓を撤去する際にかかる費用の一部を補助する制度 です。

制度の目的は、無縁墓や後継者がいない墓の増加を防ぎ、墓地の有効活用を促進することです。

一般的には、墓石の撤去費用や改葬費用が対象となります。

補助金制度を利用するメリットは、なんといっても費用負担を軽減できることです。

ただし、すべての自治体で実施しているわけではありません。

お住まいの自治体の制度内容をよく確認し、補助金がない場合は、後述の「補助金以外で墓じまいの費用を抑える方法」を参考にしてください。

墓じまいの補助金制度がある自治体

墓じまいの補助金制度がある自治体は、 それほど多くありません

調べてみたところ、2024年6月時点で、少なくとも以下の3つの自治体が補助金制度を設けています。

支給額や、補助金の内容については、各自治体で異なります。

また、過去には期間限定で補助金を出したことのある自治体もありますので、墓じまいを検討する際は、まずお住まいの自治体で補助金の有無を調べてみてください。

墓じまいの補助金、どうやって申請するの

墓じまいの補助金は、 各自治体の市役所や役場で申請します

申請方法や申請できる期間は自治体によって異なります。詳しくはお住まいの自治体の担当窓口にお問い合わせください。

また、多くの場合、補助金はまず自己負担で墓じまいをしてから、後日受け取ります。

申請は墓じまい後に行う必要がありますので、その点ご注意ください。

必要な書類や条件

墓じまいの補助金を申請する際には、いくつかの必要な書類と条件があります。

申請するための書類は自治体によって異なりますが、一般的に必要とされる書類は以下の通りです。

・補助金申請書
・墓地使用権移転等同意書
・申請者の身分証明書(運転免許証や健康保険証など)
・亡くなった方の戸籍謄本
・死亡証明書
・所有権が確認できる書類(地籍調査票や墓地の使用許可証)
・墓じまいのために費用を支払ったことを証明する書類(領収書や振込明細)
補助金の対象となる費用の領収書は、必ず保管しておきましょう。

また、申請の条件も自治体により異なります。

主な条件は、以下の通りです。

・墓地使用者であること
・墓所の返還・閉鎖を行うこと
・補助金の対象となる費用を支払っていること
・自治体によって定められた条件を満たしていること

申請の流れ

墓じまいの補助金申請の一般的な流れは以下の通りです。

・お住まいの自治体で補助金制度を確認する
・必要な書類を準備する
・申請窓口へ必要書類を提出する
・審査を受ける
・補助金支給額が決定
・補助金の受給

墓じまいの補助金を申請する際は、必要な書類を揃えて手順に沿って申請することが大切です。

自治体や地域によって異なる場合があるため、申請先の案内をよく確認することを忘れないでください。

なぜ補助金制度があるの?

墓じまい補助金制度は、墓じまいにかかる費用の一部を補助することで、 墓じまいを促進することを目的としています。

では、なぜこのような制度が必要なのでしょうか?

ここでは、墓じまい補助金制度の背景にある以下の3つの理由を詳しく解説します。

  • 無縁仏の増加
  • 墓地の荒廃
  • 供養方法の多様化

ひとつずつ見ていきましょう。

無縁墓の増加

少子高齢化や核家族化が進む現代社会において、無縁墓の増加が深刻な問題となっています。無縁墓とは、継承者がいないために長期間放置されている墓のことです。

無縁墓に関連する大きな問題は、 管理費の滞納 です。

霊園にお墓を持つと、定期的に管理費を支払う必要があります。しかし、無縁墓の場合、管理者の所在が不明であったり、管理者が費用の支払いを拒否したりすることがあり、管理費が滞納するケースが増加しています。

このような状況下では、霊園側は管理者を特定したり督促を行ったりする手間がかかります。

この手間を軽減するため、管理者による自発的な墓じまいを促進するべく、補助金を提供して墓じまいを奨励する動きが広がっています。

墓地の荒廃

墓地の所有者が高齢化し、 管理能力や経済的な負担が大きくなっていることから、墓地の荒廃が進んでいます

草木が生い茂り、墓石が崩れたり壊れたりすることで、墓地全体の状態が悪化し、安全面でも問題を引き起こす可能性があります。

補助金制度で、墓地の所有者が墓じまいを行うことを促進し、地域の墓地環境の改善を図っています。

供養方法の多様化

近年、従来の墓による供養以外にも、様々な供養方法が登場しています。

例えば、遺骨を海に撒く 「海洋散骨」 や、自宅に遺骨を安置する 「手元供養」 などが人気を集めています。

墓じまいの補助金制度は、多様な供養方法を選択する際の選択肢を広げるために設けられています。

補助金によって墓じまいの費用が軽減されることで、経済的な負担を気にせずに、希望に合った供養方法を選ぶことができるようになります。

補助金以外で墓じまいの費用を抑える方法は

墓じまいの補助金を出している自治体は、それほど多くはありませんが、補助金以外で費用を抑える方法がいくつかあります。

  • 補助金以外の負担を軽減する制度を利用
  • 複数の業者からの見積もり
  • 合葬墓や永代供養墓などを検討
  • 散骨や手元供養を検討

これらの方法を順に解説します。

補助金以外の負担を軽減する制度を利用

墓じまいには、補助金以外にも、費用の一部を負担してくれる制度があります。

例えば、以下のような制度です。

・大阪府泉大津市:公園墓地を返還すると一部使用料が返還
参考:市営墓地(公園墓地)、組合墓地(春日墓地)に関する各種手続き 

・東京都立霊園:墓じまいし、合葬埋蔵施設に納骨する場合、その使用料を都が負担
参考:各市のホームページで確認

お住まいの自治体や寺院、霊園によっては、上記以外にも様々な制度を設けている場合があります。

墓じまいを検討している場合は、どのような制度があるか、まずはお住まいの市役所や役場で聞いてみてください。

複数の業者からの見積もり

墓じまいを業者に依頼する際には、 複数の業者から見積もりを取ることをおすすめ します。

異なる業者に見積もりを依頼することで、費用の比較ができ、よりコストパフォーマンスの良い業者を選べるからです。

見積もりを依頼する際には、必ずどのような項目が含まれているのかを確認しましょう。項目によって追加料金がかかる場合があるからです。

複数の業者から見積もりを取ることで、よりお得な業者を見つけられ費用が抑えられます。

合葬墓や永代供養墓などを検討

墓じまいは、お墓を解体して更地にすれば終わりではありません。お墓から取り出した先祖の遺骨をどこかに改葬しなければならず、そこにも費用がかかります。

改葬先を合葬墓や永代供養墓などにすることで、墓じまい全体の費用を抑えられます。

合葬墓は複数の遺骨を一つの墓に収めることができ、スペース効率が良いため費用を抑えられます。

また、永代供養墓は一度の費用で、永久的に供養を行えるため、将来的な費用を抑えられます。

散骨や手元供養を検討

合葬墓や永代供養墓と同じく、墓じまいした際の改葬方法として、散骨や手元供養などの新しい供養方法を検討するのもいいでしょう。

散骨は、海や陸地に遺骨を撒く葬法です。全ての遺骨を撒けば、お墓は必要ありません。

手元供養は、遺骨を遺族の自宅など手元で供養する方法です。遺骨を自宅に置いておくことは違法ではありません。ただし、遺骨を自宅の庭などに埋葬するのは法に触れる行為のため注意しましょう。

散骨や手元供養は費用を抑えるためだけでなく、個々の供養スタイルに合わせた結果として選ぶ人が増えています。

まとめ

墓じまいの補助金について、情報をまとめました。

お墓の管理費用に負担を感じている場合は、補助金制度を利用して、墓じまいを検討してみてください。

補助金制度のない自治体の場合は、補助金以外で費用を抑える方法を参考にしていただければと思います。

墓じまいは、大切なご先祖様との関わり方を見直す機会でもあります。

費用の他にも、ご家族やご自身の気持ちを考慮して、後悔のない選択をしてください。

葬想式 お別れ会・偲ぶ会をお考えの方へ
葬想式 葬想式は3日限りの追悼サイトを作れる無料サービスです。
葬想式 葬儀に集まれなかった人にもお別れの機会を提供することができます。
葬想式 故人様の思い出の写真やエピソードを集められます。
葬想式 集まった写真やメッセージはオプションでアルバム「葬想録」として購入できます。
葬想式 詳細はこちら
公式 LINE で相談する
監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。