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檀家になるべき?檀家制度の利点・負担と選択肢を徹底解説

檀家になるべき?檀家制度の利点・負担と選択肢を徹底解説

将来のお墓や供養について考え、調べる中で「檀家制度」についての知識を持ちたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。檀家(だんか)とは、お寺と家族をつなぐ大切な関係です。

本記事では、檀家制度とは何かから、檀家になるメリット・デメリット、入檀方法や離檀方法まで解説していきます。

さらに、檀家にならずに法要を行う方法もご紹介していますので、檀家について詳しく知りたい方はぜひ最後までお読みください。

檀家(だんか)とはお寺と家族をつなぐ大切な関係

檀家とは、特定の寺院に属し、葬儀や法事などの供養を任せる代わりに、そのお寺を経済的に支援する家のことを指します。檀家は個人でなるのではなく、家単位で契約を結ぶのが一般的で、浄土宗では「信徒」、浄土真宗では「門徒」と呼ばれます。

昔は先祖代々同じ寺院の檀家となることが一般的でしたが、現代では核家族化や価値観・宗教観の変化から檀家離れも進んでいます。最近では、檀家にならなくても法要を依頼できる寺院も増えてきました。

檀家になる3つの利点

檀家になるメリットは、①手厚い供養を受けられる、②法要時に優先的に対応してもらえる、③仏事や悩みを相談しやすいの3つがあります。以下で詳しく見ていきましょう。

手厚い供養を受けられる

寺院の檀家になっていると、葬儀や法事、お墓の建立・納骨などをお寺に任せることができます。檀家でない場合はこれらを自分で手配しなければなりませんが、檀家であれば寺院が手続きなどもサポートしてくれます。また、寺院にお墓がある場合には、日常的に僧侶がそばにいてくれる安心感があります。

僧侶

法要時は優先的に対応してもらえる

お盆やお彼岸など、法要が集中する時期でも、檀家であれば優先的に法要の予約を取ってもらえることが多いです。万が一不幸があった場合も、迅速に相談に応じてもらえるため、慌てずに済みます。

自宅で供養をしたい場合は、僧侶が訪問してくれることもあり、故人を偲ぶ場がより安心感のあるものになります。また、毎月の月命日にお参り(月参り)に来てくれる寺院もあります。

法要

仏事や悩みについて相談しやすい

葬儀や法要のマナーやしきたりは地域差が大きく、特に遠方から引っ越してきた方などは戸惑うこともあります。しかし、檀家になっていればその地域に昔から根差している菩提寺からその土地に応じた正しい知識を伝えてくれるため安心です。

インターネットでは判断しづらい地域ごとの冠婚葬祭のしきたりについても、僧侶から直接アドバイスを受けられることは大きな利点です。さらに、葬儀や法事だけでなく、日々の悩みについても気軽に相談できる存在となることがあります。

檀家になる前に知っておきたい負担面

檀家になることには利点が多い一方で、費用や行事への参加といった負担も伴います。檀家制度は一度入ると長期的な関係となるため、事前に寺院の方針や地域の風習をよく確認しておくことが大切です。負担面を理解したうえで納得して関係を築くことが、後悔しない選択につながります。

費用がかかる

檀家になる際には「入檀料」という初期費用が必要で、10万円〜30万円程度が一般的です。これに加え、年間5,000円〜2万円の寺院の運営・維持費が発生します。

また、春と秋のお彼岸や7月~8月ごろの盂蘭盆会(うらぼんえ)、夏ごろの施餓鬼会(せがきえ)、秋ごろの十夜法要など、寺院の行事に参加する際には別途お布施が必要です。

さらに寄付の依頼がある場合もありますが、これは任意とされるものの、断りづらい場面や最低金額が決まっている場合もあります。

お布施

お寺の行事に参加する必要がある

寺院では年間を通じてさまざまな法要・行事が行われます。檀家になると、こうした行事への参加が求められることがあります。参加だけでなく、「お手伝い」として準備や後片付けを担う場合もあり、無償での労働が前提となることもあります。

ただし、行事参加の義務はお寺によって見解に大きな違いがあります。共働きや高齢者世帯など、参加が難しい家庭にとっては大きな負担となることもあるため、寺院の方針をよく確認しておくことが重要です。

参加への柔軟さがある寺院を選ぶと、無理のない関係を築けるでしょう。

檀家になるための入檀手続きと流れ

檀家になるには、希望する寺院で手続きを行い、檀家契約や墓地使用契約を取り交わし、入檀料を支払います。仏教徒であることはもちろんですが、家長が20歳以上であることなど、条件が定められていることもあります。入檀の方法や条件は寺院によって異なるため、事前の確認が重要です。

また、檀家になる前には「すでに別の寺院の檀家になっていないかどうか」を確認することが必要です。檀家はその特性上、「家」単位で所属するのが一般的であるため、自分では認識していなくても、実家がすでにどこかの寺院の檀家となっている可能性があります。特に、先祖代々の墓が寺院墓地にある場合は要注意です。

条件

檀家をやめるときの離檀方法と注意点

檀家をやめる際は、まず家族全員が同意していることが前提です。離檀の意思が固まったら、寺院に直接申し出て住職と話し合いを行いましょう。電話や手紙での連絡はトラブルのもととなるため避けます。

なお、檀家をやめるのであれば、先祖の遺骨をどこに供養するかを決めておかなければなりません。今あるお墓を撤去して新しくお墓を作る改葬には、目安として150万〜300万円程度の費用がかかるため、慎重な計画が求められます。

檀家にならずに法要を行う方法

檀家にならずに法要を行う方法は3つあります。①親族や友人から寺院を紹介してもらう、②葬儀社に紹介してもらう、③ご自身で探す、という方法です。

長く付き合いたい寺院を探すなら、近所に住んでいる親族や友人に相談し、実際に関係のあるお寺を紹介してもらうと安心です。一方、一度の法要のみを依頼したい場合は、葬儀社に相談するのも有効です。ただし、葬儀社は多数の寺院と繋がりがあるため、「特定の寺院を紹介することはできない」と言われてしまう場合もあります。

ご自身で探す場合は、過去に関わった寺院や地域行事で知った寺院を思い出してみると良いでしょう。いずれの場合も、檀家にならなくても依頼できるか事前に相談することが大切です。

相談

まとめ

檀家制度とは何かや、檀家になるメリット・デメリット、入檀方法や離檀方法について解説してきました。

檀家になると、手厚い供養や法要の優先対応など多くの利点がありますが、費用や行事参加といった負担も伴います。檀家になるかどうか迷っている方は、ご自身の生活スタイルや価値観、ご家族の意向もふまえ、無理のない選択をすることが大切です。

本記事がお役に立てましたら幸いです。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。
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