【仏壇掃除の完全ガイド】金具・仏具のお手入れも解説

仏壇の掃除をするにあたり、「どのくらいの頻度で掃除すればいいのだろうか?」「どんなことに注意が必要だろうか?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。仏教では、掃除をすることは心を磨くための修行とされており、仏壇の掃除もとても大切な行いであるとされています。ご先祖様に感謝する意味でも、仏壇は定期的に掃除をして綺麗に保っておきたいものです。
本記事では、仏壇掃除の最適な掃除頻度や掃除に必要な準備、仏壇の種類別の掃除方法の違いについて解説していきます。さらに、部位別のお手入れ方法についてもご紹介していますので、仏壇の掃除について詳しく知りたい方はぜひ最後までお読みください。
仏壇掃除はいつすればいい?最適な頻度と特別な日
仏壇を掃除する頻度に特に決まりはありませんが、普段からこまめに簡単なお手入れをする習慣を身に付けておくと良いでしょう。 毎日の「簡易的な掃除」と年に数回程度の「本格的な掃除」を組み合わせることで、常に仏壇を綺麗な状態に保つことができます。
簡易的な掃除は、まずは仏壇に手を合わせる際に軽くホコリを払うことから始めてみるのがおすすめです。負担が少なく、簡単にできる範囲内で続けることが大切です。
一方、本格的な掃除は正月やお盆・お彼岸など親戚が集まり、仏壇に手を合わせる機会が増える時期に行うと効果的です。普段の掃除よりも念入りに仏壇や仏具を拭き掃除し、仏壇の美しさを保ちます。ご先祖様の命日、誕生日などの節目に合わせて掃除をするのも良いでしょう。
仏壇掃除の準備
仏壇を掃除する際には、事前の準備が欠かせません。具体的には、掃除道具を揃えることや、仏壇の写真を撮っておくこと、仏具の一部を取り出しておくことが大切です。以下で詳しく見ていきましょう。
必要な道具を揃える
仏壇の掃除に使用する道具には、一般的な掃除用品のほか、仏壇・仏具店で取り扱っている仏壇専用の掃除用品があります。 使用する道具は、掃除用クロス(または柔らかい布)、新聞紙やティッシュ、毛バタキなど です。
これらはスーパーや100円ショップで安価に手に入ります。掃除用のクロスは、使い古しのTシャツなどでも代用可能です。仏壇・仏具店で取り扱っている掃除用品としては、真鍮磨き剤や艶出し剤などがあります。これらは1,000円以内で購入できるものが多く、用意しておくとより丁寧な掃除ができます。
仏壇の写真を撮っておく
仏壇の掃除後、取り外した仏具を元の位置に戻す際に「配置が分からなくなってしまった」ということを避けるために、掃除を始める前に仏壇や仏具の配置をスマートフォンやデジカメで写真に収めておきましょう。
写真を撮っておくことで、掃除後に仏具を元の位置に戻す際に、配置を確認しながらスムーズに作業を進めることができます。これにより、配置ミスを防ぎ、仏壇内を整然と保つことができます。
仏具の一部を取り出す
仏壇掃除を始める前に、仏壇の中から仏具の一部を取り出します。 取り出してよいものは、香炉、蝋燭立て、仏飯器、茶湯器、花立て、位牌、輪灯、おりんなど、比較的簡単に移動できるもの です。
一方で、灯篭や瓔珞などの取り外しにくいものは、破損の恐れがあるため無理に取り出さないようにしましょう。また、仏具は塩分に弱いため、汗ばんだ手で触れることは控え、取り扱う際には軍手や手袋を着用するようにします。
仏壇の種類による掃除方法の違い
仏壇は、大きく金箔が塗られた「金仏壇」と唐木製の「唐木仏壇」の2つに分類されます。仏壇の材質によって掃除方法は異なりますが、共通して言えるのは、こまめにホコリを払うなどの簡単な掃除を心がけると良いということです。
仏壇は仏様やご先祖様をお祀りする大切な祭壇であり、繊細な伝統工芸品でもあるため、誤った掃除方法は避けたいところです。以下では、金仏壇と唐木仏壇の掃除方法と注意点について解説します。
金仏壇の掃除方法と注意点
「金仏壇」は、全体に黒い漆塗りが施され、内部に金箔が貼られた仏壇のことです。 金仏壇は触ってはいけない箇所が多く、掃除をする際は取り扱いに注意が必要 です。むやみに素手で触ると、金箔が剥がれたり指紋が付いたりする原因となります。金具部分も塩分に弱く錆びやすいため、直接手で触れないようにしましょう。
また、濡れた雑巾で拭くと金箔が剥がれたり、漆塗り部分に拭き跡が残ったりするため、濡らさないように注意が必要です。掃除中に汗や皮脂が付いてしまった場合は、柔らかい布で軽く乾拭きしてください。
金箔部分の掃除は毛バタキでホコリを払うだけにとどめ、無理に掃除しようとせず、必要に応じて専門業者に依頼しましょう。金仏壇は自分で掃除ができる場所が少ない仏壇ですが、無理に全体を掃除してしまうとさらに汚してしまう可能性があります。
唐木仏壇の掃除方法と注意点
「唐木仏壇」は、黒檀や紫檀などの木目を生かして作られた仏壇で、塗装で仕上げられているために金仏壇に比べて掃除がしやすいのが特徴です。基本の掃除方法は、 唐木や塗りの部分は柔らかい布で乾拭きをし、彫刻などの細かい部分は毛バタキでホコリを払います。
水拭きは木材に水が染み込み、カビの原因となるため避けましょう。普段のお手入れとして、こまめにホコリを払うことで汚れを蓄積させないことが大切です。
部位別の掃除のコツ
仏壇の掃除をする際には、部位ごとに適切な掃除方法や注意点を押さえておく必要があります。誤った手順で掃除すると仏壇を傷めてしまう可能性があるため、注意が必要です。ここでは、細かい部分・線香立て(香炉)・金箔と金具部分・照明器具の掃除のポイントをご紹介します。
扉や欄間など細かい部分の掃除方法
欄間(らんま)は部屋や廊下の境目に設けられた透かし彫りや彫刻が施された、換気・採光を目的とした板のことです。仏壇にも欄間が取り付けられていることが多く、装飾と機能の両方の役割を果たしています。
扉や欄間など細かい部分の掃除には、 綿棒などを使いましょう。 ただし、特に欄間の細かい彫刻部分はちょっとした事で折れたり外れたりする恐れがあるため、慎重に作業を行うことが大切です。
線香立て・香炉のお手入れ
線香立て(香炉)は仏具の中でも特に汚れやすいため、定期的なお手入れが必要です。
線香立ての基本的なお手入れは、灰の掃除 です。何度もお線香を立てた灰の中には、線香の燃え残りや灰が溜まりやすく、お線香が立てにくくなることがあります。灰は飛び散りやすいため、掃除の際は香炉の下に新聞紙を敷きます。灰の中にある燃え残りをピンセットや割り箸で取り除き、茶こしや専用のふるいで灰をふるってさらさらな状態に戻しましょう。
茶こしや専用のふるいがない場合は、網目の細かいざるやネットで代用可能です。ふるい終わってさらさらになった灰は線香立てに戻し、底の部分を軽く叩いて平らにならせば完了です。
金箔・金具の掃除と注意点
金仏壇の金箔部分はデリケートで、むやみに触れると剥がれたり指紋が付いたりする原因となります。金具部分も塩分に弱く錆びやすいため、 直接手で触れないようにしましょう。
また、水分を使うと金箔が傷む可能性があるため、 濡れた布で拭くことは避けます。 金箔部分の掃除は毛バタキで軽くホコリを払う程度にとどめ、汚れが目立つ場合は専門業者への依頼を検討しましょう。
仏壇の照明器具の掃除と電球交換
照明器具を掃除・交換する際は、安全対策を徹底することが大切です。まずは作業を始める前に必ず電源を切り、コードを抜いてください。そして、点灯直後の電球は高温になるため、十分に冷めてから取り外しましょう。
電球は仏壇を購入した仏壇・仏具店で購入するのがスムーズですが、古い仏壇の場合、これまで使用していた電球と同じタイプのものが手に入らない場合があります。その際は、お店の方のアドバイスに従って適切なものを選びましょう。
LED電球が使える仏壇であれば、長く使用できるLED電球に交換するのも一つの方法です。なお、照明を使いすぎると熱でホコリが固まりやすくなるため、 必要なときだけ点灯するよう心がけることがおすすめ です。
まとめ
仏壇掃除の最適な掃除頻度や準備、仏壇の種類別の掃除方法、さらに部位ごとのお手入れ方法について解説してきました。
仏壇の掃除は、日々のお参りの際に軽くホコリを払うことで汚れの蓄積を防ぎ、本格的な掃除は故人の正月やお盆、故人の命日などの節目に行うと良いでしょう。特に水拭きではなく乾拭きをすることや、金箔や金具部分には極力触れないようにすることが大切です。ご自身の仏壇の種類に合わせたお手入れを心がけましょう。
本記事がお役に立てましたら幸いです。
新しい「故人を偲ぶ」形
本記事をご覧になった方の中には、大切な人を亡くしたばかりで、苦しさを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
この想いの行き先として、距離と時間を越えて故人の思い出を共有し合い、故人を悼む時間をお過ごしいただける 3日限りの追悼サイト作成サービス 葬想式 をご紹介します。
葬想式は招待制の追悼サイトを無料で簡単に作れるサービスです。
招待された人々がサイトに集い、思い出の写真やメッセージを投稿できます。公開期間中(3日間)はいつでも、どこからでもサイトにアクセス可能で他の参加者の写真やメッセージも見ることができます。参加人数、投稿写真枚数、メッセージの数は無制限、無料でご利用いただけます。
今は亡き大切な人に想いを馳せながら、どの写真を投稿しようか昔のカメラロールを遡ったり、伝えたい言葉を紡いだりすることで、大切な人がもう亡くなった日常へと進む第一歩になるかもしれません。
昔のお写真がお手元になくても、言葉を綴ることはできます。たくさんの思い出で溢れる素敵な場で偲ぶ時間を過ごされてはいかがでしょうか?
招待文を作るのが難しいなど、葬想式を開式する上でのハードルを乗り越えるお手伝いをさせていただきます。
こちらの公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
また、こちらの葬想式公式サイトより、パンフレットの送付請求やサンプルページの閲覧が可能です。こちらも是非ご活用ください。
本記事が大切な人とのお別れを諦めない一助になりましたら冥利に尽きます。