終活の始め方|40代、50代が押さえるべき重要なステップ

終活の始め方|40代、50代が押さえるべき重要なステップ

「40代、50代で終活する必要はあるの?」と思っていますか。

終活は、自分の死後に家族の負担を減らすだけでなく、早めに始めることで、その後の人生を安心して過ごせることに繋がります。

本記事では、終活についての説明や実際に終活するための準備手順をお伝えしています。また40代、50代で終活をするメリットについても解説していますので、終活について詳しく知りたい方はぜひ最後までお読みください。


終活とは?なぜ40代、50代で考えるべきなのか

終活とは人生の終わりの段階に焦点を当てて考える活動で、「ライフエンディング」と呼ばれることもあります

終活をすることで、自分がいなくなってからの心配がなくなり、心穏やかに余生を迎えられます。

40代、50代で終活するべき理由は、以下の3つが考えられます。

  • 自分の意志が伝えられる
  • 家族を安心させられる
  • 十分な時間をかけられる

40代、50代は、まだ健康状態が比較的良好で、自分の意思をしっかりと伝えられます。終活を行うための時間はたっぷりあるので、よく考慮しながら進められるのも、40代、50代で終活をおすすめする理由です。

さらに、終活は意外な事態に備えるための重要な手段でもあります。突然の事故や病気により、予期せぬ状況に陥ったときの備えにもなります。

終活は、人生の最終段階をより良い形で迎えるための大切な準備です。早めに始めることで、将来への不安を軽減し、心穏やかにこれからの人生を過ごせます。できるだけ早い段階から真剣に向き合いたいですね。

40代、50代から始める終活の準備手順

40代、50代の終活で準備しておきたいことは、以下の5つです。

  • 不要なものを処分する
  • 遺産相続の準備をする
  • 大切な書類をまとめる
  • 病気や認知症になったときの対応を考える
  • エンディングノートにまとめる

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

自分でできることから、始めてみてください。

不要なものを処分する

40代、50代から始める終活の第一歩は、 自宅や身の回りの必要なものと不要なものを分別し、不要な物は処分すること です。

不要な物が減ると、遺される家族の負担を減らすことにつながります。また整理整頓された環境で生活することで、気持ちがスッキリし、心の整理にもなるでしょう。

不要なものを処分することは、家族のための終活だけでなく、現在の生活の質も向上するというメリットがあります。

断捨離

遺産相続の準備をする

自分の死後、家族に円満な相続を望むのであれば、遺産の大きさに関わらず 遺産相続の準備が大切 です。

遺産相続は、預貯金や住まいなどの複雑な手続きが絡むことが多いため、家族間のトラブルを防ぐためにも、早めの準備をおすすめします。

具体的には、遺言書を作成し遺産の相続人を明確にすることです。遺言書については、内閣所轄の中央人事行政機関である人事院のサイトで、わかりやすく説明されています。
参考:人事院

さらに、相続税などの負担を軽減する方法もありますので、そちらも合わせて調べておくとよいでしょう。相続税がかからない財産についてなど、相続税の情報は以下国税庁のサイトで確認できます。
参考:国税庁

大切な書類をまとめる

終活では、大切な書類を整理し、遺族が必要な手続きを円滑に進めるための準備をしておくことも重要です。

具体的には、以下の書類をまとめておくといいでしょう。

  • 銀行の通帳や印鑑
  • 生命保険の契約
  • 年金情報
  • 不動産の所有権

これらの書類は、元気なうちは家族に見せる必要はないかもしれません。しかし亡くなったとき、遺族が手続きで必要なものばかりです。どこか安全な場所に保管し、保管場所を信頼のおける人物に伝えておくのは、終活するうえで大切なことのひとつです。

通帳

病気や認知症になったときの対応を考える

終活では、突然の病気や認知症になった場合の対応も考えておく必要があります。

病気や認知症で理解力や判断力が低下すると、資産の管理や医療手続きなどが適切に行えなくなることも考えられます。 意思疎通ができるうちに、家族と話し合い、医療や介護の希望を伝えておくことで、自分の意思を尊重したケアが受けられます

エンディングノートにまとめる

自分の思いや遺したいメッセージを、エンディングノートにまとめると遺族に思いが伝えやすくなります

エンディングノートには、自分に万が一のことがあったときの連絡先や、葬儀の希望、遺したい言葉などを記載します。

法務局からもエンディングノートのサンプルが提供されています。
参考:エンディングノート~あなたに届け、私の想い~(大阪法務局/大阪司法書士会)

大切な家族や遺族に対して、口に出して言いづらい自分の思いや、気恥ずかしい感謝の言葉なども記載しておけば、真に伝えたいことを残しておけます。

エンディングノートの作成は、終活の総まとめとして、重要な一環となるのではないでしょうか。

40代、50代で終活を始めるメリット

40代、50代で終活を始めるメリットとして、以下の4つがあります。

  • 老後の適切な計画が立てられる
  • 自分自身の人生や人間関係を振り返れる
  • 終活に必要な体力や判断力がある
  • 親の終活についても考えられる

順番に詳しく見ていきましょう。

老後の適切な計画が立てられる

終活することで、自分の老後についてしっかり向き合う時間ができます。自分の持ち物や財産を整理することは、これからの人生の新たな計画を立てるきっかけにもなります

40代、50代であればまだ保険を見直して、最適なプランに入り直す選択肢もできるでしょう。老後の資金に不安があるようであれば、新たなビジネスチャンスを考えたり、投資を勉強したりすることも可能です。

終活を早めに始めることで、細かな手続きや準備を十分に考える時間が確保できます。そうすることで、安心して老後を迎えるための基盤が築けるのです。

自分自身の人生や人間関係を振り返れる

終活を通じて自分自身の人生や人間関係を振り返ることで、生きてきた意味や価値を再評価する機会が得られます。

終活では、相続人を考えたり、 自分に万が一のことがあったときの連絡先をリストにしたりします 。これは家族や友人との関係を振り返るきっかけになるでしょう。リストを作成していると、感謝の気持ちや未解決の問題を整理する機会になることもあります。

過去の関係性を振り返ることで、未来に向けての新たな目標や方向性を見つける助けにもなるかもしれませんね。

必要な体力や判断力がある

40代、50代ごろから、徐々に体力の衰えを感じ始める方は多いのではないでしょうか。そしてこれからどんどん高齢になるにつれて、判断力や思考力が低下する可能性があります。

40代、50代はまだ自分の意志で体が動かせて、判断もできる年代です。例えば保険の見直しや介護施設の視察などをまだ自分自身で行えるので、家族に負担をかけずできることの選択肢も多くなります。

終活は、早く始めれば始めるほど、スムーズに進められる のです。

親の終活についても考えられる

40代や50代は、親の老後に直面する時期でもあります。 自分自身の終活を検討することは、同時に親の老後にも目を向けるきっかけとなります

親が健康なうちはなかなか話しにくい貯蓄や介護に関するテーマも、自分の終活を通じて話す機会を得られるでしょう。

自分自身の終活を進めることで、親の老後の課題にも向き合う準備ができ、解決策を見つける可能性が広がります。

40代、50代は終活により老後の安心が築ける

40代、50代に終活すると、老後の安心が築けるという大きなメリットがあります。

終活をすることで、老後を安心して迎えられる理由は以下の通りです。

  • 財産情報が整理される
  • 老後の貯蓄準備を進められる
  • 家族間の争いや混乱を未然に防げる
  • 老後の計画や目標が整理できる

終活することで、老後の生活費や医療費について考え、すぐに準備がはじめられます。遺言書やエンディングノートを作成すれば、自分の意志を伝えられるため、家族の揉め事もなくなるでしょう。

さらに、老後の生活スタイルが具体的に描きやすくなり、退職後の暮らしや趣味、社会参加などのプランを立てられます。これらによって、 老後も充実感を持って過ごせるのではないでしょうか

まとめ

40代、50代の終活について、解説してきました。

本記事では、主に以下の2点についてご紹介しています。

  1. 40代、50代の終活で準備すること
  2. 40代、50代で終活を始めるメリット

40代、50代で終活を始めるための参考として、また老後の生活を安心して過ごすために、こちらの内容をぜひお役立てください。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。