【セミナーレポート】死後ケア初期対応基礎研修@よぞら訪問看護ステーション

【セミナーレポート】死後ケア初期対応基礎研修@よぞら訪問看護ステーション

こんにちは!
株式会社むじょうの前田です。

8月30日.31日の2日間、東京都大田区にて死後ケア初期対応基礎研修を開催させていただきました!

今回は大田区を拠点とする「よぞら訪問看護ステーション」さんと足立区を拠点とする「青戸訪問看護ステーション」さんの2社合同研修です。

講師として株式会社ジーエスアイから橋爪さん、牛渡さんがお越しくださいました。

本研修の実施に至った背景を簡単にご説明させていただくと...

よぞら訪問看護ステーションの鈴木社長とのご縁をいただいてお話ししていた時に「もっと終末期のケアと看取り後のケアがシームレスになればいいのに」というお話が出ました。

例えば、エンゼルケア。看護師さんがケアをしてくださった場合でも、エンゼルケアの費用を請求する葬儀屋がいることも、終末期のケアと看取り後のケアが分断されていることに起因する課題です。

他にも、安置の問題もあります。お看取りの現場には看護師さんが立ち合いますが、すぐに葬儀屋さんに引き継ぐことになります。しかし、お看取り時に葬儀屋さんを決めていない方の場合はすぐに葬儀屋を探さなければいけません。

ご遺体をお守りするには看取り後4時間以内にドライアイスのお手当をする必要があります。それに間に合わせようとすると、相見積もりをとったり葬儀屋との相性を確認することなく、最初にとりあえず呼んだ葬儀屋さんにそのまま任せることになる例も少なくありません。もし、看取り後のドライアイスのお手当まで看護師さんが担えたら、葬儀屋を探す時間として24時間の猶予ができます。

看護師も、もっと死後ケアにも踏み込むことで、ご家族の不安や負担を軽減し、より良いケアを提供できるのではないかというお話で盛り上がりました。

まずはご遺体に関する知識、ご遺体のケアの技術を学ぶところから始めたら良いのではないかという事で、弊社がいつも大変お世話になっているご遺体のエキスパート、株式会社ジーエスアイの皆様にお力添えいただき研修の場を設けたという次第です。

1日目は座学研修、2日目は応用・実技研修と2日に及ぶ濃密な研修となりました。

以下、研修の様子です。

橋爪さん1

今回はよぞら訪問看護ステーションさんの近所にあるレンタルスペースをお借りしての開催となりました。初日は橋爪さんを囲む形でスタート。グリーフサポートの視点から、ご遺体の状態をよく保つことの意味を丁寧にお話いただきました。

橋爪さん2

ユーモア溢れる橋爪さんのお話に皆さん釘付け。難しいことを難しいままに伝えてしまい、眠くなってしまう...なんてセミナーもありますが、橋爪さんは看護師さんが現場で実践することを前提とした、絶妙なバランスのお話をしてくださいました。

牛渡さん1

2日目は応用編。冒頭は牛渡さんのご講義からスタートです。
ご遺体保全の基本「冷却・保湿・姿勢」については1日目のご講義でも触れましたが、より詳しく、実践的なお話をしていただきました。

保湿の例を少し挙げると....
ニベアやワセリン、ベビーオイルなど、保湿に使われるクリームやオイルを魚肉ソーセージに塗り、どれが一番保湿に適しているかなどの実験結果を元に、大変興味深いお話をいただきました。

牛渡さん2

いよいよ実技研修。牛渡さんお手製の練習キットに会場は大盛り上がりでした。
2人1組のペアになり、綿花詰めの練習。皮膚を傷つけないためのコツや効果的な詰め方について手を動かしながら学びました。

ご遺体処置用の器具も、医療関係の皆様には馴染みがなく「これ欲しい~」という声が...

今回ご参加くださった看護師の皆様、エンゼルケアについてしっかり座学で学んだことがないという方も自信がついたとおっしゃっていました。

改めまして、ジーエスアイの皆様、大変ためになる素敵なご講義をありがとうございました!!

自宅葬のここでは、訪問看護ステーション様と連携させていただき、看取りからお別れまでをシームレスにする取り組みを行っています。東京近郊の訪問看護ステーションさんとの連携を進めていきたいと考えておりますので、ご関心をお持ちいただけた訪問看護ステーションさんは是非ご一報ください。

利用者様・地域の方向けのセミナー(ex.相続/遺言など終活に関連するテーマ)のお手伝い、看取り後のご遺体保全・エンゼルケア
セミナーの実施など、ステーションさんのお困りごとに合わせてご一緒させていただければと思います。

連絡先:
TEL:050-3138-3737 (担当:前田)
Mail:[email protected]

2023年9月8日追伸

そしてなんと...
セミナーを開催した翌週、早速現場で実践する機会があったとご連絡をいただきました。

よぞらさんメッセージ画像

看護師さんが死後ケアの知識を持って看取りの現場に立ち会うことの重要性を再認識しました。

スタッフが離席。家族だけの時間を過ごせる。
喪服でも、平服でも。ご家族らしい空間を。
棺桶にお絵かき。メッセージ。小さな子供の 記憶にも残る。
LINE追加&資料請求で五千円割引
ペットも同席。家族みんなで
お見送り。
前田 陽汰
前田 陽汰
株式会社むじょう 代表
2000年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部オーラルヒストリーゼミ所属。葬送習俗の変化に関する研究を行う。研究内容が評価され2021年度SFC STUDENT AWARDを受賞。2020年5月に株式会社むじょうを設立し、距離と時間を越えて故人を偲ぶオンライン追悼サービス「葬想式」、亡き母へ贈る父の日のメッセージ展示イベント「死んだ母の日展、棺桶に入り自身の生を見つめ直す体験イベント「棺桶写真館」などの企画・運営を行っている。