横須賀市・大明寺さんで「遺作展」を行います!
おはようございます!むじょうの前田です。
2023年11月22日と23日の2日間、横須賀市・大明寺さんにて遺作展が行われます。弊社も後援としてお棺(遺品供養用)のご用意とコメントをさせていただきました。
本展示会は社会福祉法人心の会 まちの診療所つるがおかさんが主催の遺作展ですが、ご自身の供養したいものを持ち寄って大明寺さんにご供養いただくブースもご用意しております。
展示されているのは、大沼さんという塑像を製作されていた方の作品です。
以下、まちの診療所・院長の千場先生のご挨拶です。
「ヒトが(死して)遺すモノ」・・・
私たちがそんなことを考えるのはどんなトキでしょうか?
"獅子は死して皮を残す"⋯と言われます。ではヒトの場合はどうでしょう?
それは財産でしょうか?子孫でしょうか?それとも"骨"なのでしょうか?
獅子の毛皮にはそれなりの値打ちが伴いますが、ヒトの骨に果たしてそ
があるのでしょうか?ヒトはいつか死にます⋯その時にあなたはなにを遺しますか?
あるいは、なにを残さないように生きますか?
現代は地球環境にも配慮しながらのSDGsの時代です。
遣すものと同時に残してはいけないものを考える時代とも言えるでしょう⋯
ヒトは有形無形の様々なモノやコトを体験し、大勢のヒトと出会いながら生きています。そのなかで、ときには大切なものをも奪われたり、壊されたりもしながら様々な物語を綴りだし、いつかその長短に関わりなく"ソノトキ"を迎えることになります。故大沼美智子さんはその人生79年のうちの通算19年を「全身性エリテマトーデス」という病と闘い、長期間のステロイド治療の恩恵と隣り合わせの弊害で筋肉を奪われ、あるいは骨粗鬆症で体を曲げられ、やがてはベッド上での生活を強いられました。2003年以降は通算5回の入退院をも余儀なくされる病状をのりこえながら、ご主人と水入らずの在宅療養12年間を過ごされました。最終的には重い心不全状態となって入院を余儀なくされ、2015年9月3日に呼吸することさえも停められましたが、"ソノトキ"を迎える同日に、本人たっての強い意志をもってご主人の待つご自宅に退院されたのでした。
"ソノトキ"までを傍らで常に見守ったのは、いうまでもなく永遠の相思相愛を契ったご主人であり、そして、さぞかし若く美しかったであろう時代に、芸術家としてあたかも我が子のように生み出された数々の塑像たちでした。
今となってはそこに込められたご夫婦の想いを伺い知ることはできません。しかし、今ここに再び集められた塑像たちが見守っていたのはいったいどんなお二人の世界だったかを問いかけることなら、私たちにもできるのではないでしょうか?
せめて今日一日、この一刻だけでも、自ずと何かを語るろうとする像たちの物言わぬ口に目を注ぎ、声なき言葉に耳を傾けてください。そして、最後まで仲睦まじく生ききって最愛の妻を看送り、それから2年後に後を追うように他界されたご主人の想いともども、『ヒトが(死して)遺したモノ」』をじっくりと鑑賞していただければ幸いです。
まちの診療所つるがおか院長 千場 純
展示会の様子・大明寺さんからの素晴らしい景色のお写真を掲載します!
お近くにお住まいの方、お越しの方はぜひお立ち寄りください!