遺品整理中に遺骨発見!適切な処理と供養方法を解説

遺品整理中に遺骨発見!適切な処理と供養方法を解説

遺品整理中に、亡くなった家族や親戚の遺骨が見つかることは、意外ながら珍しくありません。

遺骨が見つかってしまった場合、どのように対処すれば良いのか迷いますよね。

そこで、この記事では、遺品整理中に遺骨が見つかった際の対処法について、具体的な手順や注意点、そして様々な供養の方法について解説します。

遺骨の身元確認や適切な保管方法、供養の選択肢について詳しく解説していますので、遺品整理で遺骨が見つかったけれど、どうしたらいいか困っている方はぜひ参考にしてください。


遺品整理中に遺骨が見つかったら?

離れて暮らす家族や親戚が亡くなり、遺品整理をしている際、時には意外な場所から遺骨が見つかることがあります

そのようなときは、以下のポイントに気をつけて遺骨を扱うといいでしょう。

  • 遺骨の身元の確認
  • 遺骨を適切な場所へ保管

ひとつずつ詳しく解説します。

遺骨の身元の確認

遺骨を見つけたら、 最初に行うべきは身元の確認 です。

骨壺や袋に記載された情報を注意深く確認することから始めましょう。

そこに名前や日付が記されていることがあります。

また、 近くに位牌、戒名、写真、遺影などがないか、注意深く調べてみるのもよいでしょう

これらの情報から身元が特定できない場合は、故人の他の親族や知人、生前お世話になっていた病院や福祉施設に連絡を取り、情報を求めることが大切です。

それでも身元が分からない場合は、遺品整理業者に相談することをおすすめします。

位牌

遺骨を適切な場所へ保管

身元が確認できたら、 次は遺骨を適切に保管することが重要 です。

清潔で乾燥した場所を選び、直射日光や湿気を避けるようにしましょう。

できれば安定した台の上に置くことをおすすめします。

たとえ一時的な保管であっても、遺骨に対して敬意を持って丁寧に扱うことが大切です。

よく知らない人の遺骨であっても、遺品と一緒に処分することは、倫理的にも法的にも問題があります。

最終的には、相続手続きを進めている遺族間で話し合い、埋葬、納骨、または散骨など、適切な方法で弔うことを検討しましょう。

遺骨の供養方法

遺品整理中に遺骨が見つかった場合、一般的な供養方法を3つご紹介します。

  • お墓に納める
  • 合祀墓に納める
  • 散骨する

それぞれ費用がかかるため、どうするか親族で相談する必要があります。

順番に見ていきましょう。

お墓に納める

遺骨をお墓に安置する方法です。

たとえ、よく知らない先祖の遺骨であっても、親族が同意すれば、代々のお墓に納骨することは可能です。

お墓に納骨する場合は、作業費用、彫刻料、お布施などで一般的に10万円程度かかります

お墓がない場合、納骨堂に収めるという方法もありますが、20万円〜60万円程度の費用が必要になります。

お墓

合祀墓に納める

縁の薄い人の遺骨が見つかった場合、合祀墓という選択肢は、ひとつの解決策となります

合祀墓は、複数の人の遺骨をまとめて埋葬する場所です。

合祀墓であれば、管理が専門の人に任されており、遺骨の保管や管理が適切に行われます。

また、費用が他の方法よりも抑えられることもメリットです。

合祀墓なら、家族や関係者の負担を減らし、故人の魂を安らかに弔うことができます。

散骨する

遺骨を粉末状にして、海や山、川などに撒き、自然に還すことを散骨といいます

近年、自然に寄り添った供養の方法として注目されています。

散骨を行うには、遺骨を非常に細かく粉砕する必要があります。

この作業は、専門的な技術が必要な上に、精神的な負担が大きいことから、多くの場合、専門業者に依頼されます。

また、散骨できる場所や、必要な手続きは、地域や法律によって異なります。

必ず事前に、散骨を希望する場所の管轄官庁に問い合わせ、必要な許可や手続きについて確認するようにしてください。

遺骨を処分する場合は法律に触れないように

遺骨を勝手に処分することは認められておらず、法律違反となるので注意が必要です。

刑法では、遺骨について次のように定められています。

死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。

引用:刑法第百九十条

また、自宅の庭など墓地以外の場所に埋めることも違法です。

埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。

引用:墓地、埋葬等に関する法律第四条

法律違反には罰則が課せられる可能性がありますので、遺骨の取り扱いには細心の注意が必要です。

身元不明は遺品整理業者へ相談

身元が分からない遺骨が見つかった場合は、遺品整理業者に相談することをおすすめします

遺骨の処分には、宗教的配慮や法的手続きなど、様々な要素が絡み合います。

遺品整理業者は、宗教的な慣習や法的要件を考慮しつつ、状況に応じた適切な対応方法を提案してくれます。

例えば、無縁仏として寺院に安置する方法や、自治体が管理する合同墓地への埋葬など、様々な選択肢の中から最適な方法を見つけ出すサポートをしてくれるでしょう。

遺骨の取り扱いは、単なる物質的な処理ではなく、亡くなった方の尊厳を守る重要な行為です。

したがって、安全かつ法律に則った対応を取ることはもちろん、倫理的・道徳的な観点からも適切な判断が求められます。

専門家のアドバイスを受けながら、慎重かつ丁寧に対応することで、身元不明の遺骨に対しても、その人の存在を尊重した適切な処置を行うことができるでしょう。

まとめ

遺品整理中に思いがけない遺骨が見つかるという事態は、大きな驚きと負担となるでしょう。

しかし、慌てずこの記事で紹介したように、まず遺骨の身元確認を行い、清潔な場所で丁寧に保管しましょう。

その後、適切な供養方法を選び、法律を遵守しながら、家族や専門家と協力して遺骨に対する敬意を持って取り扱うことが大切です。

この記事が、遺品整理中に遺骨が見つかった際に、迷わず適切な判断ができる一助となれば幸いです。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。