自宅で長期保管している遺骨の今後、どうすれば?散骨や永代供養などの選択肢

自宅で長期保管している遺骨の今後、どうすれば?散骨や永代供養などの選択肢

「遺骨を自宅で長期にわたって保管しているけれど、このままで良いのだろうか?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。遺骨を自宅で保管している背景には、故人を身近に感じたいという遺族の気持ちはもとより、経済的な事情がある場合も多いです。しかし、供養する側の状況の変化によって、遺骨を自宅で保管することが難しくなる場合もあります。

本記事では、自宅で長期保管している遺骨の選択肢について詳しく解説しています。

また、遺骨の今後を決める際にポイントとなる事柄についても解説していますので、自宅に安置している遺骨について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

遺骨を自宅で長期保管しているケース

遺骨を自宅で長期保管している理由はさまざまですが、ここでは特に多い理由を3つ紹介します。

故人からお墓にお金をかけないでほしいという遺言があるケース

故人が生前、「お墓にお金をかけないでほしい、遺骨は自宅に置いておけばいい」と言っていた場合、遺族はその遺言を尊重し、自宅での遺骨安置を選ぶことがあります。しかし、長期的にその状態を続けることが難しくなるケースも少なくありません。遺言を尊重しつつ、遺骨の今後をどうするかを検討することが求められます。

故人を身近に感じたいという遺族の気持ち

故人とのつながりを大切にし、いつでも故人を感じられる場所に遺骨を置いておきたいという思いから、自宅での保管を選ぶ方もいます。この選択は、生前の故人との関係が深かった場合に多く、心理的な安心感や愛着が背景にあります。また、特に一人で暮らす方にとって心の支えとなることもあります。

一方で、ご自身の体調や生活環境の変化によって遺骨の管理が難しくなる場合もあるため、代替案を検討することも重要です。

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経済的な理由

墓地や納骨堂への埋葬には一定の費用が必要なため、経済的な事情から遺骨を自宅で保管している方も少なくありません。具体的な埋葬先が決まらず、費用の見通しが立たないまま保管を続けるケースもあります。

ただし、経済的な制約がある場合でも、永代供養や散骨といった比較的費用負担の少ない選択肢もあるため、情報を集めて検討することが大切です。

自宅で長期保管している遺骨の選択肢

自宅で長期間遺骨を保管している場合、将来的なことを考え、遺骨の行き先を検討することも大切です。以下では遺骨の行き先の選択肢について、いくつか紹介します。

お墓に移転

自宅に長期間安置している遺骨をお墓に移すことは選択肢の一つです。お墓に移転する場合、家族のお墓に埋葬する方法や新たに墓地を購入する方法があります。

お墓は伝統的な供養の形として多くの方に利用されていますが、墓地の永代使用料や墓石の建立費、維持費が発生する点には注意が必要です。また、宗派の違うお墓には納骨が難しいなど、地域や宗派によって埋葬のルールが異なる場合があるため、事前に確認しておくようにしましょう。

お墓

納骨堂へ移転

納骨堂は近年注目されている供養の選択肢の一つです。特に都市部では屋内型の納骨堂が普及しており、天候に左右されずに快適に供養できることが大きな魅力です。

費用は一般的にお墓よりも抑えられる場合が多く、管理も比較的簡単です。ただし、契約期間が定められている場合もあるため、長期での利用を検討している場合は契約条件をきちんと確認する必要があります。

納骨堂

永代供養墓へ移転

永代供養墓は、供養や管理を寺院や施設に任せることができる供養方法です。お墓の継承者がいない場合などに適した選択肢であり、費用も比較的安く、利用しやすいことが魅力です。ただし、他の遺骨と合祀されることが一般的なため、個別に供養を希望する場合は注意が必要です。

分骨

分骨とは、遺骨を複数に分けて、複数の場所で保管したり埋葬したりする方法です。家族がそれぞれ故人を供養したい場合や、お墓に納める一方で手元にも保管したい場合に選ばれることが多いです。

この方法は、故人を身近に感じたい人に適しています。ただし、分骨を行う際には遺族間で十分な話し合いを行い、故人や家族の意向に配慮して慎重に進めることが大切です。

ただし、分骨した遺骨を自宅で保管すれば、最終的な遺骨の行き先を決めなければならないタイミングが必ず来ます。そのとき、永代供養、納骨堂、散骨など自分や家族に適した方法を選べるようにしましょう。

散骨

散骨は、遺骨を粉末状に加工し、海や山などの自然へ還す供養方法です。お墓を建てる費用や墓石を用意する必要がないため、経済的かつ効率的な方法として近年注目を集めています。ただし、散骨を行う際には法令や地域の規制に従う必要があり、信頼できる業者に依頼するのが一般的です。

海 散骨

自宅での永続的な保管

遺骨を引き続き自宅で保管することも一つの選択肢です。近年では、遺骨を小型の容器に納めたり、リングやネックレスなど遺骨を用いてアクセサリーにしたりする「手元供養品」が増えており、限られたスペースでも保管が可能になっています。こうした手元供養品は、デザイン性や機能性に優れ、故人を身近に感じられることが魅力です。

ただし、ご自身が不在になった後の管理をどうするかについては検討が必要です。

遺骨の今後を決める際のポイント

遺骨をどうするか決める際には、いくつかのポイントを押さえることが必要です。ここでは代表的なポイントについて紹介します。

ご自身の気持ち

遺骨の今後を考える際、まずはご自身の気持ちを考えましょう。「故人を身近に感じていたい」と手元に置き続けたいのか、それとも「今後のことを考えて他の場所に移したい」のか、ご自身の思いを明確にすることが大切です。ご自身の意思を整理することで、他の選択肢を考える際の基準もはっきりします。

家族や親族との話し合い

遺骨の今後については、ご自身だけでなく、家族や親族など、信頼できる人と相談することが大切です。将来的に管理や供養を引き継ぐ可能性のある方がいる場合、その方の意見を聞くことで、後々のトラブルを防ぐことができます。また、遠方に住む親族などへの配慮も忘れないようにしましょう。

話し合い 家族

経済状況

遺骨の移転や供養には、一定の費用が伴います。お墓の購入、永代供養墓の利用、散骨などの方法を検討する際には、経済的な負担がご自身の生活に影響を与えない範囲で計画を立てることが大切です。特に永代供養や散骨は、費用を抑えたい方にとって現実的な選択肢となります。経済状況を考慮しつつ、最良の方法を選択できるよう、情報収集もきちんと行いましょう。

まとめ

自宅で長期保管している遺骨の選択肢や、遺骨の今後を決めるときのポイントについて解説しました。お墓や納骨堂への移転、永代供養や散骨などさまざまな方法がある中で、大切なのは、ご自身の気持ちや経済状況を踏まえたうえで、最適な選択をすることです。

また、家族や親族と十分な話し合いを重ね、将来的な負担を軽減する方法を見つけることも必要です。故人の遺志やご自身の思いを尊重しつつ、実現可能な方法を模索しましょう。本記事がお役に立てましたら幸いです。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。