エンディングノートはダイソーで買える!?実際に購入して調査しました!
唐突ですが、自分の意思を他人に伝えられなくなったとき、どうしますか?
この記事に興味を持ったあなたは、もしもの時にそなえて、「何か書き記しておいた方がいいかもしれない」と一度でも考えたことがあるはずです。
状況の変化に応じて、大切な人に伝えたい内容や、情報量は変わります。
一例をあげると、愛する家族への感謝の言葉、事務的な手続きに必要なこと、葬儀・相続に関することなどがありますよね。
一口に「伝えたいこと」といっても内容は多岐にわたり、具体的なことから抽象的なことまでさまざまです。
エンディングノートは、頭の中にぼんやりとある今後の構想を書きとめることによって、しっかり具現化することができる、お役立ちツールと言えるでしょう。
エンディングノートとは?
実は、エンディングノートの使い方は人それぞれです。
書き方に決まりはなく、鉛筆などの修正可能な筆記用具を使うことで、何度でも書き直しができます。
事務的な情報だけでなく、日頃は伝えられない感謝の気持ちや幸せだったこと、楽しかったことなどを書いておくのもおすすめです。
そうはいっても、元気に日常生活を送っていると、身近な人への感謝の言葉はすぐに浮かばないかもしれませんね。
一般的に、エンディングノートは自分の死後に備えて、必要事項を書きとめておくものとイメージされています。
しかし、エンディングノートを書くことは、実際には これまでの自分を振り返り、自分の将来の希望を書き留めておく作業 です。
つまり、他人のためではなく、自分のために書くもので、人生を見つめ直すきっかけにもなります。
自分の一生を振り返る作業によって心の奥底まで回帰し、いつか来るときに伝えたい、本当の言葉を見つけることができるかもしれません。
エンディングノートを売っている100均は?
いざ、ノートを書いてみよう!と思ったものの、どのノートを購入すればよいのでしょうか?
エンディングノートには、豊富な種類があるため、書店で探してみても、どれにしてよいか分からないというケースもあるかもしれません。
ノートの中身は、ページ数が多いもの、項目がたくさんあるもの、メッセージを書いておくスペースが広いものなどと、さまざまです。
とりあえず、気軽に書いてみたいという方には、安価で手に入る100円ショップでの購入をおすすめします。
100円ショップと侮るなかれ。
まずは、内容を見てみましょう。
ダイソーが販売する「もしもノート」
ダイソーでは、5種類の「もしもノート」が販売されています。
5種類のトピックは、自分、お金、健康、お付き合い、うちの子(ペット)となっています。
トピック毎にノートが分かれているので、 書きたいトピックから選んで書くことが可能 です。
SNSで紹介されて人気がでた商品で、現在、品薄になっているとのこと。
エンディングノートという商品名ではないことから、若い方でも気軽に手に取りやすいノートとなっています。
今回、入手できたのは「おかねノート」と「おつきあいれんらくノート」の2種類でした。
「おかねノート」には、銀行口座、クレジットカード、貯蓄、保険について書く欄があります。
他にも、年間のイベントに対する出費や、貯蓄の目的や目標額を書く欄があり、 未来の積極的な計画 を立てるのにも役立ちそうです。
「おつきあいれんらくノート」には、家族・親族や友人の情報を書いたり、 贈答記録や冠婚葬祭などの覚えておきたい日を書くことができます 。
家系図を書くページもあり、本格的ですね!
セリア、キャン★ドゥが販売する「エンディングノート」
こちらのノートは、 文字や記入欄が大きく、見やすいのが特徴 です。
記入例があることや、選択肢をチェックすることで意思を表せる箇所もあるため、簡単でありながら、要点をおさえたノートと言えるでしょう。
記入できる内容は、自分のプロフィール、預金口座や保険の内容、健康管理、介護、葬儀、知人の連絡先、お墓、資産、相続についてです。
終活のために、おおまかな整理をするのに適していますが、しっかり書き込めば充実した内容になります。
終活のための全体像を把握したい人におススメ です。
エンディングノートに書く内容は?
自分自身について
自分の生年月日や住所、本籍地、血液型や趣味を書くことが多いです。
介護をする人がエンディングノートを読んで、好みや趣味を把握する場合もあります 。
医療・介護について
自分の意思を伝えられなくなったとき、どのような治療や介護を望むか、記入しましょう 。こういったことは、身近な家族にも伝える機会が多くないですよね。忙しい家族をお持ちの方ほど、あとになって役立ちます。
アレルギーや持病、常用薬の他、延命治療についての希望も記しておきましょう。
葬儀について
葬儀の規模や場所、喪主の希望や参列してほしい人、加入している互助会や、檀家となっている寺院、宗派などを記入します 。
遺影写真を事前に撮っている場合は、保管場所の記載をお忘れなく。
お墓について
先祖代々の墓に入る場合は、その旨を書きます。
お墓がない場合は、墓地や墓石を購入するか否かの判断や、合葬墓、散骨なども希望があれば記します。
新規にお墓を建てる場合は、墓石のデザインや墓地選びの希望、費用をどこから出すかなどの指示も必要です。
散骨や樹木葬は、まだ一般に浸透しているとは言いがたく、儀式を行う場所の配慮や、周囲へのマナーに気をつける必要があります。 事前に調べたり、家族に相談したりしておきましょう 。
相続財産について
現金、預貯金、不動産、有価証券などの財産を整理しておきましょう 。
借金も相続財産となるため、隠さずに書きます。
遺言について
エンディングノートと遺言書は、別のものです 。
遺言書は、法律上のルールにのっとって作成・保管された場合に、法的効力を発揮します。
もし、遺言書がある場合は、その旨を記載しておきましょう。
連絡先について
親族や友人の 連絡先 を書きます。
ご家族へのメッセージについて
感謝の気持ちや懐かしい思い出など、 家族に残したいメッセージを書きます 。
ペットについて
ペットを飼っている場合は、 年齢や性別、普段食べているもの、好きなもの、かかりつけ医 など、多くの情報を書いておきましょう。
個人情報について
携帯電話やサブスクリプションなどの契約の情報は、解約の時に必要になってきます。 契約している会社や、契約の際に発行された会員番号 などを控えます。
パソコンやSNSのID・パスワードも記載しておきましょう 。パスワードの管理は難しい問題ですが、エンディングノートとは別のものに記載し、何かあったときのために親しい親族に保管場所を伝えておくのもよいです。
また、パスポート・運転免許などに記載されている個人情報について、わかる範囲で書いておきましょう。
そのほか、さまざまな手続きに必要な書類の保管場所を記しておくのも有用です。
エンディングノートと遺言書の違い
遺言書は法的な効力を持つもの
エンディングノートとは違って、遺言書には法的な効力を持たせるため、決められた形式で書かなければなりません。
法律で定められている形式以外で書かれた遺言書は、無効 となります。
遺言書は、被相続人の財産処分について法的効力のある書面のことです。
とくに自筆の遺言書を確認する際は、家庭裁判所の検認を受けたうえで、相続人全員がそろっていなければ、開封することができません。
ただし、遺言書であっても、すべての事項に法的な効力が認められるわけではありません。
法的な効力が認められるものには、推定相続人の廃除、相続分の指定、遺産分割方法の指定、遺贈、遺言執行者の指定、祭祀承継者の指定などが当てはまります。
遺言書の書き直しについて
遺言書を書き直しする際は、保管場所によって手続きが異なる ため、確認しておきましょう。
遺言書を自宅で保管している場合は、自分で破棄すれば「撤回」となり、新しい内容の遺言書を作成できます。
法務局に保管してもらっている場合は、撤回書を法務局に提出することで「法務局での保管が撤回」されます。
この手続きだけでは、遺言書自体の撤回にはなりませんので、注意が必要です。
手元にきた遺言書を破棄し、新たな遺言書を作成します。
遺言書の作成は、行政書士などの専門家に相談するのがよいでしょう。
エンディングノートは手軽にとりかかれる
遺言書とは違い、エンディングノートは、死後すぐに、もしくは生前でも確認ができます。
書いた方の希望をすぐに知ることができるので、できるだけ 多くの情報を書いておくと、家族にとってはさまざまな判断の助けとなるでしょう 。
決まりがないため、すべての事項を埋める必要はなく、家族に知っておいて欲しいことだけを書いてもよいのです。書き直しも自由にできるので、気軽ですね。
まずは、自分史を書くようなつもりで、ペンを執ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
100円ショップで購入できることや、遺言書との違いなどを見てみると、エンディングノートがとても 手軽で、自由なもの だということがわかりましたね。
「書いておくとよいのはわかっていたけど、これまでエンディングノートに何となく手が出せなかった」という人は、ちょっと気負っているのかもしれません。
エンディングノートは、ゆっくりと、時間をかけて書いてよいのです。
また、定期的にノートの見直しをすることで、役立つノートになります。
1年に1回、記念日などにノートを見直す日を設定しておくことで、心境や資産状況などの変化に気づくことができます。
その都度、書き換えておくと、結果的に完成度の高い「自分史ノート」に仕上がるでしょう。