分骨による手元供養の始め方|準備から注意点まで徹底解説

分骨による手元供養の始め方|準備から注意点まで徹底解説

分骨を考え始めた際、「分骨して手元供養するにはどんな手順で進むのだろうか?」「メリットやデメリットはどんなものがあるのだろうか?」 といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

分骨して手元供養を始めるためには、お寺への相談や容器の準備など、さまざまな手順を踏む必要があります。

本記事では、分骨して手元供養を始めるための流れや、メリット・デメリットについて詳しく解説しています。

さらに、分骨を経て手元供養する際に気をつけるべきポイントについても解説していますので、分骨や手元供養について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

分骨して手元供養をはじめる流れ

分骨とは、故人の遺骨を分けて、別々の場所で供養する方法 です。
たとえば、遺骨を先祖代々のお墓に納めつつ、一部を手元に保管して供養をする方もいます。

菩提寺が遠方にある方や、故人と常に一緒にいたい方などに選ばれています。

以下では、分骨して手元供養を始める際の基本的な流れを解説します。

ご家族と分骨について検討する

分骨を始める前に、まずはご家族やご親族と話し合いをすることが大切 です。

分骨に対する考え方は人それぞれ異なります。そのため、分骨について相談せずに進めてしまうと、「勝手に分骨した」とトラブルに発展する可能性もあります。
ご自身の考えだけで進めるのではなく、親戚の方々の意見も尊重しながら進めることがより良い供養につながるでしょう。

話し合い 家族

お寺に相談して手続きを進める

分骨を希望する場合、故人が納められているお寺への相談も欠かせません

法律上、分骨を拒否されることはありませんが、トラブルを避けるためにも、住職や担当者に分骨を希望する理由を丁寧に説明し、理解を得ることが大切です。

この際、具体的な手続きや費用についても必ず確認するようにしましょう。

お寺

分骨の準備を整える

分骨にあたっては、遺骨を適切に分けるための容器や道具を準備する必要があります。

分骨用の骨壷や手元供養用のミニ骨壷など、遺骨を大切に保管できる専用の容器を選びましょう。

また、分骨作業は自分たちで行うこともできますが、専門の業者に依頼するとより安心・安全に進められるでしょう。

事前に必要な道具を揃えておくと、手続きや作業がスムーズに進むため、準備は早めに行いましょう。

骨壷

手元供養を始める

手元供養は、分骨した遺骨を自宅で保管したり、アクセサリーに加工したりする方法 です。常に身近に故人を感じられるため、安心感を得ることができます。

手元供養の良いところは、自分のライフスタイルに合わせて供養方法を選ぶことができる点です。
手元供養品の種類も豊富にあるため、ミニ仏壇やミニ骨壷、ペンダントや指輪などさまざまな商品が販売されています。ご自身に合ったアイテムを選択し、故人との大切なつながりを深められると良いですね。

分骨して手元供養する際に気をつけること

分骨や手元供養を始めるにあたり、事前に確認すべきことは多くあります。

以下では、宗教観や故人の想いへの配慮、法的な手続き、遺骨の扱い方 など、代表的な注意すべき点をご紹介します。

宗教観や故人の想いに配慮する

分骨に対する考え方は、宗教観や地域の慣習によって異なります 。そのため、無断で分骨を行うことは避け、事前に許可を得ることが重要です。許可なく分骨を進めると、後々トラブルに発展する可能性があるため、慎重に対応しましょう。

また、故人が生前に希望していた供養方法を尊重することは、後悔のない供養につながります
特に家族間で意見が異なる場合は、丁寧な話し合いを重ね、互いの考えを尊重し合いつつ、双方が納得したうえで手続きを進めることが大切です。

話し合い

法的な手続きを確認する

分骨や手元供養を行う際は、「分骨証明書」 が重要です。
分骨証明書には、故人の氏名、亡くなった年月日、性別、本籍、住所、分骨理由、分骨後の埋葬地など、分骨に関する詳細な情報が記載 されます。

分骨証明書は、法律上、遺骨を手元供養する際に必須とされているわけではありません。
しかし遺骨を加工して手元供養品を作成する場合、制作会社が「事件性のない遺骨であること」を確認するために証明書の提示を求めることがあります
よって手元供養品を依頼する際に分骨証明書がないと、制作を断られることもあるため、事前に取得しておくことが大切です。

故人が納められているお寺の管理者に依頼し、分骨証明書を発行してもらうようにしましょう。

書類印鑑

遺骨の扱い方を学ぶ

分骨後に手元供養を行う場合、 残りの遺骨の管理についてもしっかりと考える必要があります

例えば、遺灰をペンダントトップの中に込めるジュエリーを作る場合、ジュエリーの中に込められる遺灰はほんのわずかです。使われなかった遺骨が手元に残ります。

このとき、残りの遺骨の供養方法には決まりがなく、ご自身の希望に沿った方法を選ぶことができます。
ただし、遺骨を自宅の庭や墓地以外の場所に埋葬することは、法律で禁止されています

このように、残りの遺骨を適切に管理することが求められます。

手元供養を継続できる環境を整える

遺骨を保管する際は、直射日光が当たらず、風通しの良い場所に置くことが大切 です。

湿気の多い場所や温度差が激しい場所での安置は避けましょう。
通常の生活環境では遺骨にカビが生えることはほとんどありませんが、湿気が多い場所に保管するとカビが発生することもあります。

大切な遺骨の保管場所にも気を配ることが重要です。

分骨して手元供養するメリット・デメリット

分骨して手元供養することは、メリットとデメリットの両方があります。以下では、メリット・デメリットについてそれぞれ解説します。

メリット

分骨による手元供養の 一番のメリットは、故人を身近に感じられること でしょう。特に、故人とのつながりを保ちたい方にとって手元供養は選択肢として魅力的です。

また、 住まいが狭く大きな骨壺を保管できない人でも供養しやすい というメリットがあります。ミニ仏壇やミニ骨壷などを利用すれば、少しのスペースでも供養が可能です。

このように、自宅に遺骨を安置したり、いつも一緒にいたいという想いからアクセサリーとして身につけたりなど、自分のライフスタイルに合わせて供養方法を柔軟に選べることが特徴です。

骨壷

デメリット

分骨による手元供養のデメリットには、 分骨のデメリットと、手元供養のデメリット があります。

分骨のデメリットとしては、分骨が比較的新しい供養方法であり、これに 抵抗を感じる方も少なくないこと や、 「分骨証明書」の発行手数料や墓石を動かして遺骨を取り出すための費用が生じること手続きの手間がかかること などが挙げられます。

一方手元供養のデメリットとしては、 ご家族やご親族の理解を得られない場合があること や、 自分で遺骨を管理できなくなった場合、残された方の負担になる可能性があること を挙げることができます。

分骨や手元供養をするにあたっては、事前にご家族やご親族間で合意を得ることが大切といえます。

分骨の際は粉骨してミニ骨壷やペンダントへ

分骨を経てミニ骨壺やペンダントなどで手元供養をする際は、遺骨を細かい粉末状にする 「粉骨」 がオススメです。ジュエリーとして加工しやすくなるほか、湿気がこもりにくくなるというメリットがあります。

粉骨はご自身で行うことも可能ですが、専門の業者に依頼するほうが確実で、安心して手元供養を始められるでしょう。

例えば、 こちらのサービスのように粉骨を請け負っている業者もあります。遺骨を丁寧に取り扱い、依頼者の気持ちを汲んでくれる信頼できる業者を選びましょう。

まとめ

分骨して手元供養を始める際の基本的な流れや、メリット・デメリット、注意点について解説しました。分骨や手元供養をする際は、事前にご家族やご親族にきちんと相談し、許可を得ることが大切です。お寺への相談や分骨証明書の発行も、重要なステップです。

また、分骨後に手元供養をする際は、遺骨の適切な管理が求められます。湿気のこもらない場所に安置する、粉骨するなどの対応を行いましょう。

分骨方法や手元供養の始め方に悩む方々のために、本記事がお役に立てましたら幸いです。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。