終活やることリストをご紹介!悔いなく生き切るためにできることは?

終活やることリストをご紹介!悔いなく生き切るためにできることは?

近年、終活が話題になっていますが、実際なにから始めたらいいのかわからない方も多いでしょう。
今回は、そんな終活のやることリストをご紹介します。

終活やること1:エンディングノートを手に入れる

選び方

エンディングノートは、文房具屋さんや本屋さん、ネット通販などで色々な種類が販売されています。色々な種類がある中で、自分に合ったエンディングノートを選ぶポイントは以下の通りです。

1. 分かりやすさ

エンディングノートを買う際に、意識しておきたいポイントは、書く内容が分かりやすい物を選ぶことです。
多くの情報が書き込めるものがよいエンディングノートとはかぎりません。自分の書きたい情報が書けて、書く内容が分かりやすいものを選ぶと良いでしょう。

2. 書きやすさ

エンディングノートは、種類によって使われている紙の材質、書ける量が大きく変わります。
表紙が綺麗なエンディングノートでも、使われている紙の素材が書きにくかったり、書けるところが少ないと、まとめる気力も起きなくなるでしょう。よって、書きやすさも意識しておきたいポイントのひとつです。

3. 持ち運びやすさ

エンディングノートを持ち運ぶ場合、大きさも選ぶときのポイントです。
大きい場合は、持ち運ぶのが困難な場合もありますが、サイズが大きい方が文字が書きこみやすいというメリットもあります。
もし、持ち運んで外出先でも書きたい時にすぐ書けるようにしたい場合は、持ち運びで苦労をしない、軽くてちょうどよいサイズのエンディングノートを選ぶのも良いでしょう。
サイズをしっかり確認したい場合は、ネット通販ではなく、文房具屋さんや本屋さんなどで、現品を見て選ぶと良いでしょう。

書き方

エンディングノートは種類によって書く内容が変わります。今回は、定番として書いておいた方が良いものをここでは紹介させていただきます。

1. 自分の基本情報について

本籍地や年金証書などの基本情報を書くことで、いざという時、家族が助かります。
加えて誕生から現在までの経歴や、好きな食べ物や趣味など内面的な部分を書くことで自分自身を振り返り、今後何をすべきかが見えてくるでしょう。
エンディングノートの記載例

  • 生年月日
  • 本籍地
  • 血液型
  • 家族
  • 家系図
  • 学歴、職歴、資格
  • マイナンバー
  • 運転免許証番号、健康保険証番号
  • 経歴
  • 人生のターニングポイント
  • 性格、信念
  • 人脈、仲間
  • 趣味・特技
  • 好きな食べ物 など
2. 財産・資産について

年金証書や保険証書、介護保険証や健康保険証、通帳・印鑑、貴重品などの保管場所は家族であっても知らないケースが多いでしょう。保管場所などを書いておけば家族が対応しやすくなるので、書いておきましょう。
エンディングノートの記載例

  • 預貯金
  • 金庫などに保管している現金
  • 不動産
  • 有価証券
  • 貴金属
  • 骨董品など価値のあるコレクション
3. 身の回りのこと

SNSなどのデジタル情報は、家族がIDやパスワードを知らないと永久にネット上へ残ってしまいます。アドレスやパスワード、退会手続きなどの操作方法をノートに記しておきましょう。

4. 家族・親族について

家族や親族との思い出や感謝の気持ちなどを残しておきましょう。

5. 親しい友人・知人について

友人や知人、お世話になった方々への感謝の言葉、日頃言えなかった「ありがとう」の気持ちを残しておくと良いでしょう。

6. ペットについて

特にひとり暮らしの場合は、残されたペットを引き取り、きちんと世話をしてくれる人を決めておかなければなりません。

ペットは家族ですから、性格や好き嫌い、病歴なども記入しておくと、引き取り先でも素敵な生活が送れるでしょう。

7. 医療・介護について

終末期になったら、家族は延命措置などの決断を迫られます。
精神的負担を減らすためにも、自己判断ができなくなった時の対応方法を決めておくことは大切です。

また認知症などで意思疎通ができなくなった場合も考えて、介護のことや費用捻出方法、アレルギーや持病、常備薬についても記入しておきましょう。

8. 葬儀・お墓について

自分がどのような葬儀をしたいか、お墓のこと、宗教についても書いておくと、遺族がスムーズに準備を進められます。

エンディングノートの記載例

  • 信仰する宗教
  • 葬儀の方法(密葬・家族葬など)
  • 納骨の方法・場所
  • お墓について
  • 遺影に使う写真
9. 相続・遺言書について

遺された家族同士でトラブルにならないよう、遺言を残しているなら保管場所を記しておきましょう。

エンディングノートは法的強制力がないので、相続などに関しては遺言書を作りましょう。

また現金、預貯金、不動産、有価証券などの相続財産を整理しておくのも有用です。

借金も相続財産となるため、正直に書いておきましょう。

10. 連絡先

自分の親族や親しい友人の連絡先を記入しましょう。
亡くなったことを連絡してほしい人がいる場合には、その旨記載しておくと良いでしょう。

11. 自分の人生

経歴や家系図などを書くことで、これまでの人生を振り返りましょう。
そうすれば、これからの人生を充実したものにするためのヒントを過去の自分からもらえるかもしれません。

エンディングノート

終活やること2:生前整理を行う

分類の仕方

1. 必要なものと不要なものを分ける

生前整理では、必要なものと不要なものに分け、その際に自分が何を持っているのかを把握することが大切です。

洋服や書類から始めるのが簡単ではありますが、使ってないけどまだ捨てたくないものも中には沢山あるでしょう。

そういった場合には、現状で無理に捨てようとせず、「使ってないけどまだ捨てたくないもの」として分けておくと良いでしょう。

「使ってないけどまだ捨てたくないもの」に関しては、1年以上そのままだったら捨てるなど、ルールを決めておくことが大切です。

2. 貴重品は一箇所にまとめておく

保険証書や契約書などの重要書類に関しては、遺族が探すときに分かりやすいので、できるだけ一箇所に固めて保管するのがおすすめです。
その際、意外と忘れがちなのが、公共料金に関する書類や家賃等の振込先の管理、クレジットカード会社等からの通知などで、こういったものも重要書類の近くにまとめておくと、何かあった時に素早く手続きできるので安心でしょう。

3. 財産は財産目録にしてまとめておく

あなたの財産のうち、誰かにあげたいと思うものが既に存在している場合には、その財産を含め、現金・預貯金・不動産・証券などある程度の財産をきちんと目録にまとめておくのがおすすめです。
相続の際には相続人などが財産目録を作ってあなたの相続財産を管理しますが、財産の調査自体が手間のかかる作業です。あらかじめ目録を作っておけば作業の手間を減らすとともに、不要な財産を把握し処分したり、一定の財産について誰に相続させるかを考えるきっかけになります。

4. デジタル整理

生前整理の中で忘れがちなのが、ネット証券やFX、SNSのアカウント、クレジットカード情報といったインターネット上の情報の整理です。
デジタル整理するべき情報は以下の通りです。

  • PC、スマホなどのパスワード
  • ネット証券やFXなどのアカウント
  • 有料サービスのアカウント
  • インターネットバンキング口座
  • 仮想通貨やスマホ決済サービスの情報
  • ブログやホームページのログイン情報
  • SNSアカウントのログイン情報や処理の希望

SNSアカウントについては自分が使っていないものは削除して、自らの死後に遺族が対応に困らないように、アカウント、パスワードや処理の方法をエンディングノートにまとめておくと良いでしょう。

処分や買い取りの仕方

生前整理で出た不用品などは、業者に頼んで回収してもらうことができます。
不用品を運んで欲しいというだけなら不用品回収業者に依頼することも可能ですが、生前整理をしてくれて、不用品の回収もしてくれる生前整理業者(生前整理も兼ねている遺品整理業者)への依頼もおすすめです。

遺品整理業者と不用品回収業者の違い

遺品整理業者 不用品回収業者
作業目的 遺品の整理 不用品の回収
特徴 「作業対象=遺品」と認識されているので、物の扱いが丁寧。 「作業対象=処分品」と認識されているので、物の扱いが雑になることも。
不用品の回収と処分
必要品と不用品の分別 ×
貴重品の捜索 ×
遺品の買取 ×
遺品の供養・お焚き上げ ×
無料の簡易清掃 ×
ハウスクリーニング ×
消臭作業 ×
家屋の解体 ×
車・バイクの買取処分 ×
リフォーム ×
不動産仲介・買取 ×
相続の相談 ×

終活やること3:遺言書を作成する

遺言書の種類、制作方法

遺言書には、「普通方式の遺言」と「特別方式の遺言」の2種類があります。一般的に行なわれているのは、普通方式の遺言です。

普通方式遺言

通常の日常生活の中で遺言をしようとする場合には、「普通方式遺言」の方式で作成することが必要です。そして、「普通方式遺言」には、「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類があります。

1. 自筆証書遺言
遺言者が遺言の全文・日付・氏名を自書し、押印して作成する遺言です(財産目録についてはパソコンでも作成可能)。筆記具と紙さえあればいつでも作成可能ですから、他の方式と比べると費用も掛からず手続きも一番簡単です。また、自分1人で作成できますので、遺言内容を他人に秘密にしておけるというメリットもあります。
反面、内容を専門家にチェックしてもらうわけではありませんので、法的要件不備のために無効となる危険性が付きまとってしまいます。更に、紛失・偽造・隠匿の心配や、遺言の存在をどうやって遺族に知らせるかといった問題もあります。

2. 公正証書遺言
公証人に作成してもらい、かつ、原本を公証役場で保管してもらう方式の遺言です。作成・保管共に専門家である公証人がやってくれるので、法的に最も安全・確実で、後日の紛争防止のためにも一番望ましいと考えられます。ただし、その分の費用がかかること、証人の立会いが必要なことから遺言内容を自分だけの秘密にすることができないこと、訂正のたび手続きが必要なことなどのデメリットもあります。

3. 秘密証書遺言
遺言者が適当な用紙に記載し(ワープロ・代筆も可)、自署・押印した上で封印し、公証人役場に持ち込み公証人および証人立会いの下で保管を依頼します。遺言内容を誰にも知られずに済む、偽造・隠匿の防止になる、遺言書の存在を遺族に明らかにできる等のメリットはありますが、逆に、遺言内容について専門家のチェックを受けるわけではないので不備があれば無効となる危険性もあります。また、費用も発生します。

特別方式遺言

命の危機が迫っているなど「普通方式遺言」をすることができないような特殊な状況下にある時には、「特別方式遺言」の方式で作成することができます。

終活やること4:葬儀の準備

葬儀に関する希望があれば、生きているうちに葬儀の準備や予約をしたり、エンディングノートに希望を書いておいたりしましょう。
葬儀は生前予約といって、生きているうちから予約が可能です。今のうちに式場の見学や、見積もりを出してもらうと良いでしょう。
生前予約をすることで、納得の行く葬式ができますし、遺族に対する精神的・経済的負担を軽減させてあげられます。
さらに、遺影の用意もしておくと遺族への負担がさらに減ります。

終活やること5:お墓の準備

お墓の種類について

お墓には主に3つ種類があります。

和式墓石

昔ながらの縦長の立方体タイプの墓石です。
洋式墓石に比べ背丈が高くなるため石材の量が多くなるため費用が高くなるという点も押さえておきましょう。

洋式墓石

横長で背丈が低いタイプが洋式の墓石です。
和式墓石に比べて圧迫感が低くあまりお墓というイメージもしないでしょう。

デザイン墓石

従来のお墓のタイプに縛られず、故人の好きだったものなどを墓石に反映させたいならデザイン墓石です。
自由なデザインで設計できるので人気が出てきている墓石の一つです。

情報の集め方

1. お墓は代々承継するのか

お墓は親から子供へ承継することが当たり前でした。ですが、近年では少子化などの影響により、承継不要のお墓も増えています。
お墓を承継していきたいのかを考えて、条件にあったお墓を選ぶと良いでしょう。

2. 希望するエリアや予算を決める

自宅から遠い場所にお墓を建てると、年を重ねた際にお墓参りをするのが困難になります。
自家用車を利用している方でも、将来免許を返納した後は別の方法でアクセスする必要があるので、自宅から近く電車やバスでも訪れやすい場所を選ぶことが大切です。
また、思い出の地や、こだわりのある場所でも良いでしょう。
さらに、お墓にかける予算を決めておくことで、希望にあったお墓をスムーズに見つけることができます。

3. 条件や予算にあった霊園の情報を集める

まずは、条件や予算にあった霊園の情報を集めましょう。
霊園の情報を集める方法は、主に以下の3つがあります。

お墓専門のポータルサイトを利用する
「宗教不問」や「ペットと一緒」などの条件を指定して検索することができます。
全国の霊園を紹介しているので、さまざまな地域のお墓を探すことも可能です。
資料請求や見学の予約も無料で対応しています。

希望エリアの石材店に聞く
石材店のスタッフはお墓のプロなので、条件に合うお墓を探してくれるでしょう。
ただし、霊園によっては石材店が指定されていることがあるため、希望するお墓を紹介してもらえないこともあります。
お墓を建てたい霊園が決まっている場合は、指定の石材店がどこか、調べてみましょう。

インターネットで検索する
「地域名 お墓の種類」などで検索すると、ご希望に近い墓地の情報が見つかります。

4. 見学する

候補が決まったら、現地を見学しましょう。実際に霊園の雰囲気や設備を見ることが可能です。
見学する際は現地のスタッフが案内をするので、不明な点を確認することもできます。
見学時のチェックポイントは以下の通りです。

墓地の地盤や立地に問題はないか
家などの建築物を建てる際には、建築基準法に基づいて地盤調査を実施することが義務付けられています。
お墓は一般的な建築物と異なり、建立時に地盤調査をすることが義務付けられていません。
地震などの災害に備えて、見学をする際には地盤や立地などを確認しておくと安心です。

墓地の設備は充実しているか
お墓参りをする際のことを考えて、墓地の設備や管理状況を確認するのも大切です。

墓地の管理はしっかりしているか
管理事務所などの設備が充実しているか、手入れは行き届いているかなどチェックしましょう。

5. 区画を選ぶ

区画によって、広さや値段などに違いがありますので、以下のポイントをチェックし、環境の良い場所にお墓を建てましょう。

日当たりの良さ
日当たりや水はけが悪いと、納骨室内に湿気がこもりやすくなってしまいます。それが要因となって遺骨にカビが生える可能性があるので、日当たりの良い場所を選びましょう。

  • 区画の面積は自分が建てたいお墓にあっているか
  • お墓参りのしやすさ
    管理棟、水道、駐車場が近い区画がおすすめです。
6. 見積もりをもらう

区画を決めたら見積もりをもらいましょう。希望の値段とあう場合は契約をしましょう。

7. 契約

霊園に購入申込みをして石材店と契約をします。
墓石のお墓を購入した場合は、石材店に工事を進めてもらいましょう。
工事終了後、石材店からお墓を引き渡してもらったら納骨ができます。

お墓

終活やること6:人間関係を整理する

残りの自分の人生にとって、マイナスになりそうな関係は思い切って、切り離してしまいましょう。人間関係を整理することで、関係の深い相手とより良い人生を過ごせるでしょう。
また、終活年賀状を出すことも良い方法です。出す際は、通常の年賀状に一言「高齢のため、年賀状を卒業します。」など付け加えると良いでしょう。

まとめ

今回は、終活のやることリストをご紹介しました。
この記事を参考に終活を始めてみてはいかがでしょうか。

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監修・奥山晶子
監修・奥山晶子
株式会社むじょう 編集者
冠婚葬祭互助会に従事し、その後おもだか大学名義で「フリースタイルなお別れざっし 葬」(不定期)を刊行。現在は葬儀や墓など終活関連の記事を手がけるライターとして活動中。2012年より2年間、NPO法人葬送の自由をすすめる会の理事をつとめる。主な著者に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』がある。